女優・吉高由里子（32）、俳優・横浜流星（23）が8日、東京・渋谷の青山学院大学内の本多記念国際会議場で【『きみのめ』特別授業 in 青山祭】「人が人を想うとは」に登場した。
不慮の事故で、視力と家族を失った明香里（吉高）と、罪を犯しキックボクサーとしての未来を絶たれた塁（横浜）の、光を失って生きてきた2人が織りなす物語。本イベントは2人がW主演している映画『きみの瞳（め）が問いかけている』（監督：三木孝浩／配給：ギャガ）公開を前に、同大学29人の生徒限定で「人が人を想うこととは」について講演を行うというもの。
コミュニケーション論の佐藤達郎教授とともに展開。吉高は「学園祭に参加したことがないので緊張していますが、楽しい時間にしましょう」と、心情を。
まずは、佐藤教授から役作りを問われ吉高は「大変な体験とかを経験した人ほど優しくできるんだろうなと思って。周りが明るくなるように明るく努めてました」といい、横浜は「僕と比べ物にならないくらい暗い過去を持っているので、バックボーンをしっかり作らないとと思って。そのなかで変化を描けたらいいなと思いながら演じていました。明香里に光を取り戻してもらえるように努めてました」と、演じているときの気持ちを語った。
中盤には29人の学生に、2人が聞きたいことを尋ねるコーナーが展開。吉高は作品のように大切な人だけど言えない秘密がある人は？と、攻めた質問をすると1人だけ手を挙げた方がおり吉高は「言えない秘密って、家族にですか？恋人にですか？」とあの手この手で愚弟的に聞き出そうとしたり、「聞けば聞くほど気になっちゃう！」と、楽しげ。
続く、横浜は「運命の出会いを信じる？」と質問すると、運命を信じたいという人が多い結果に、「いまの若い人たちって達観している人たちが多いというイメージだったので、そう思えている人がいるというのは僕も嬉しいです」と、笑みが漏れた。
逆に学生たちから二十歳のうちにしていたほうがいいことはと問われ、吉高は、「私は二十歳になってから大人の方と接する機会が増えたんです。食事とかお酒を飲みに行く場に呼ばれるようになって、食事・飲みの場を通じて出会う大人たちが刺激的だったんです。私は人見知りですけど、“えい！”と頑張って参加したりしていたので。たくさんの人に出会って刺激をもらって才能を生かしてください」と、アドバイスすれば、横浜は「いろんなことに、何でもいいんです。挑戦して失敗してたくさんの経験をして人生を豊かにするというのもそうだと思いますし、勉強とかできる機会は少なくなると思うので、勉強を両立して大切にして満喫してくれたらいいなと思います。（勉強に関しては）僕も後悔しているので」と、熱を込めた。
さらに吉高へ「どうしたら大人の女性になれるか？」と、質問が寄せられ、「私は振り絞って演じているだけで全然ダメダメなんです」と、苦笑いしていたが、気を取り直して「大人になるって怖いこと増えていくなと思っていて。二十歳からお休みをもらうとホームステイとかしているのですが、今思えば危ない行動していたなということもあるんです、ただただ刺激として取り入れていて。なんか、失敗するのって怖いことだと思っているのではないかと思いますが、失敗を知らないほうがよっぽど怖いことなんです。たくさんの自分の感情を知って自分を感じてあげて、周りにかかわっていく自分を育んでほしいなと思います」と、自身の体験を伝える。
ほかにも、横浜へ男子生徒から「横浜さんのように格好いい人間になりたい！」と、ストレートな声が寄せられると、横浜はしばらく照れくさげな様子を見せつつ「本当にポンコツですし、どんくさいですし……」と、うつむき気味に逡巡。これに吉高が「貫くじゃん」と助け舟を出し、横浜も顔を上げると「目標を作って、それをしっかり達成できるように。達成できなくても続けることが大切だと思っています。目標を達成するためにすることは自分にとって力になるので」と、キッチリと締めて伝えていた。
映画『きみの瞳（め）が問いかけている』は15日より先行公開で、同23日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー！
照れる横浜
マスコットキャラクターと楽しげな横浜
うつむいて考え込んでしまう
