俳優・森山未來(36)、勝地涼(34)が2日、東京・六本木のEXシアターで映画『アンダードッグ』(監督:武正晴/配給:東映ビデオ)舞台あいさつに武監督とともに登壇した。
映画『百円の恋』などで知られる武監督作品。人生の負け犬たちがボクシングで再起をかける生き様を描いている。『第33回東京国際映画祭』(通称:TIFF2020)のオープニング作品と、観客賞の対象となる『TOKYO プレミア 2020』作品となっていることから同所での舞台あいさつとなった。
本作は前後編となっており、前編の終了後に3人が登壇。森山は「勝地さん良かったですよね!」というと、勝地は「あざーす!」と、満面の笑みを見せつつ「台本を頂いたときに共感する部分があって、自分がかけている悔しさを押し込んでやったので、そういう思いが伝わればいいなと思っています。後編はめっちゃ泣けるので楽しみにしていてください!」と、さっそくアピール。
実は森山、勝地ともに、10代の頃からお互いを知る関係だけに、森山が「ボクシングの振りを立ち上げたのいつくらいだっけ?」と、勝地に振ると、「撮影は1、2月くらいだったから年末くらいだから」というと森山は「年末くらいから体をつくったけ」と、自然にクロストークになる一幕も。
ボクシングシーンへ森山は「2人でそんなに練習できてはなかったよね。リングの上でお客さに囲まれて、声援を受けながら勝地の役をボコるというか(笑)」というと勝地は「信頼もありつつ、ガッツリ殴ってくれたので。(森山を殴った時は)小さい声で『痛い……痛い』というのはあったんですけど」と、遠慮なくいったのだとか。
本作品のために、プロボクサー並みの厳しいトレーニングや食事制限期間も経ての撮影となり、森山は1年前から、勝地は半年前から体作りをはじめたそう。森山は、「ジャブをどう打つのか、ワンツーをどう打つのかという基本のところから始めました。振付だけやるだけなら本当に殴る必要はないので、その動きを覚えれば良いんですけど、ボクサーの方がなぜ熱中するのかという部分までとなったとき、殴り殴られというのは、原始的な行為かもしれませんけど、本能的なエネルギーが込められいてそれは取り憑かれているのではと感じました。そういうのを本当にその名の通り、肌で感じた感じです」と、肌感覚でボクサーになれるまでにトレーニングを重ねたという。
勝地は、ボクシングシーンへ「大振りしながら外したりとかというのが多くて、大振りで外すというのは本当に疲れるんです。だから体力づくりからでした」と、パンチを大振りする大変さをしみじみと語った。
イベント後半には、本作に出演するもう1人の主要人物となる北村匠海から、サプライズでボイスメッセージで3人へ質問が。武監督へは映画を撮りたいと思ったきっかけを、森山へは演じることへの喜びが湧き上がる瞬間をという深い質問だったが、勝地へは「自分自身へのご褒美飯は?」というライトなものとなり、勝地は「おれだけ質問浅くないか!?おい匠海!」と、ご立腹のツッコミを入れ、これには場内も大爆笑。それだけに、ご褒美飯について「JAPANESE TSUKEMEN」と、英語で返答し「なんだ匠くんの質問は!なんだ!」と、絶叫していた。
ちなみに森山は、新型コロナウイルスの拡大による自粛期間中を経て同じ空間を共有することの大切さとともに「みなさんの世界や価値観が変わったり良い変化があると、僕たちの喜びになるのかなと思います」と真摯に答えていた。
映画『アンダードッグ』は27日より前後編で同時公開!
※初稿にてタイトルと本文に間違いがありました。お詫びして訂正致します。