女優・南果歩（56）、俳優・いとうせいこう（59）、田本清嵐（29）、小川未祐（19）が17日、東京・スペースFS汐留で映画『脳天パラダイス』（監督：山本政志／配給：TOCANA）公開直前プレミア試写会を山本監督とともに開いた。
破産のため永年住んだ豪邸を手離すことになった笹谷一家。ヤケクソ気分で 「パーティをしましょう。誰でも来てください。」とツイートし、自由奔放な元妻・昭子、インド人のゲイカップル、問題の多いあかねの友人、台湾から来た観光客の親子、酔っ払い OL、謎の老僧など集まってきてしまったハチャメチャな人々と笹谷家一家を描いた作品となっている。
この日登壇のキャスト陣は笹谷家一家一同に。南は、「自分のカラを3つくらい破りチアと思って臨んだ現場でした。実離れした内容ですけど、家族のような連帯感があります。またこうやって、映画館に集まって観るという時間が戻ってきて幸せです」と、無難で真面目なあいさつ。
しかし、続くいとうが「みなさんどうやって勧めたらいいかわからないですよね。最近の作品はちょっと隙があれば、両親の死に目に会えるとか1回離してくっつけたりとしたがるじゃないですか。僕自身そういったことに反発していたはずなのに毒されていたんだなと気付かされました。現実はなんとなく止めようもなく進んでいき、この映画のように、本当は世の中このようにできているので、これが僕たちの現実なんだと。こんな感動しない映画はないから劇場に行こう！」と、型破りなことを言い出す。
これに南も触発され、「通り一辺倒に話をしてしまった自分が恥ずかしい……」と言い出し、ここからスイッチが入ったのか、「よいこのみなさんマネをしないでくださいというのが盛り込まれているんです！虚の世界だから私達はやっていいことですけど、実人生でやってはいけないことだらけです」と、はっちゃけだす。
いとうも南のこの姿に興が乗ってきたのか「あまりのことにこの作品ボーってするじゃないですか。だから映画館で、みんなで分担して、観れば笑うところも、1人が笑ったら『あっ、ここだ！』って感じで、映画の素晴らしさを感じられるのでは」と、観客たちで協力し合うようアピール。
そんなヒートアップする南と、いとうに小川は「（撮影が）楽しかったくらいしか記憶にないです」とお祭りのような作品だったといえば、田本も「この作品のことが今分かったかもしれません」と言い出すと、これに南が「清嵐くんはしっかりしていて、何でも分かってる子だと思ったら、何も分からない子だったなんて」と、ショックを受ける一幕もあった。
トークはその後も自由に行われ、ついにはいとうが「この映画を一言で言うと『不要不急』ですよ」とまで言い出し、観客たちもゲラゲラと笑って拍手喝采。とはいえ、いとうは「カタルシスはちゃんと得られます」と、フォローも忘れなかった。
そして南から「最後にこれ大事な注意点です。この作品はR-15です。そして、自由の世界をみなさんに楽しんでほしいですけど、良い子のみなさんは絶対に真似しないでください」と、訴え、いとうも「良い子は絶対に観ないでください」と、ノリノリで話していた。
映画『脳天パラダイス』は20日より新宿武蔵野館ほかR-15で全国公開！
いとうの攻めの姿勢に触発！
田本へショックを受けたという南
