故・三浦春馬さんが主演している今年12月11日公開予定の映画『天外者』(監督:田中光敏/配給:ギグリーボックス)。三浦さんが演じる五代友厚についての豆知識とともにさらなる場面写真が18日、公開となった。
本作は江戸時代末期から明治時代中期にかけて活躍した実業家・五代友厚(ともあつ)を描いた作品。武士の魂と商人の才を持つ五代の「実もいらぬ、名もいらぬ、ただ未来へ……」とひたすら大いなる目標に向かっていく志と熱い思いなどが映像となる。三浦さんは五代役を主演し、大胆な発想と行動力、そして冷静且、緻密さと優しさを持つ、このミステリアスでさえある人物像をかつて見たことのない迫力と重厚な演技で体現する。
三浦のほかにも、盟友・坂本龍馬役を三浦翔平、龍馬とともに現れ後に三菱財閥を築く岩崎弥太郎役を西川貴教。そして初代内閣総理大臣となる伊藤博文の若かりし頃を森永悠希。五代の両親として、生瀬勝久と筒井真理子が脇を固め、五代友厚の繊細さや優しさを受ける遊女はる役・森川葵が演じている。
近代日本経済の基礎を構築し稀代の“天外者(てんがらもん)=凄まじい才能の持ち主”と呼ばれた五代。土佐の坂本龍馬、岩崎弥太郎、長州の伊藤博文ら同年代の若者たちと学び、遊び、夢を語りあい、さらには高杉晋作、勝海舟、大久保利通、西郷隆盛、大隈重信、トーマス・グラバーといった日本を語る上で欠くことが出来ない偉人・傑物たちとも交わり、友として彼らを支えた。武士の身でありながらも上海に渡って蒸気船を購入し、海外貿易による商業立国を説き、イギリスへ留学生を送り出し、自らもヨーロッパを視察する。まさに五代は、「誰もが夢を見ることが出来る国」を作るべく、世界中の知見を手に入れ、大久保利通らを支え殖産興業・富国強兵などに邁進させた。
明治政府が誕生すると政府役人となるが、大阪を「東洋のマンチェスター」に発展させるため実業家に転身。明治11年には大阪に商法会議所を作り、貨幣造幣局の設立、電信・鉄道・紡績・鉱山など多くの事業を精力的に手がけ、現在の大阪証券取引所・大阪商工会議所・大阪市立大学など膨大な数の組織や企業の設立に尽力している。明治11年には大阪に商法会議所を作った際には、自ら会頭に就いた。同時に株式取引所も創設させ、大阪財界を復興させる。同年東京では、渋沢栄一が東京商工会議所を創設し、『西の五代、東の渋沢』と呼ばれるようになった。渋沢よりも4年早い明治2年には民間に転じていた五代は、時代の一歩先を見据えて新しい時代を作ろうとしていたのだろう。彼の「誰もが夢を持てる国作り」の志を垣間見ることができる。
映画『天外者(てんがらもん)』は12月11日より劇場公開予定!
■ストーリー
江戸末期、ペリー来航に震撼した日本の片隅で、新しい時代の到来を敏感に察知した若き二人の青年武士が全速力で駆け抜ける――。五代才助(後の友厚、三浦春馬)と坂本龍馬(三浦翔平)。2人はなぜか、大勢の侍に命を狙われている。日本の未来を遠くまで見据える2人の人生が、この瞬間、重なり始める。攘夷か、開国か――。五代は激しい内輪揉めには目もくれず、世界に目を向けていた。そんな折、遊女のはる(森川葵)と出会い「自由な夢を見たい」という想いに駆られ、誰もが夢見ることのできる国をつくるため坂本龍馬、岩崎弥太郎(西川貴教)、伊藤博文(森永悠希)らと志を共にするのであった――。
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