俳優・吉沢亮(26)主演で12月25日より公開を予定している映画『AWAKE』(監督:山田篤宏/配給:キノフィルムズ)の本編冒頭映像が27日、解禁となった。
河瀨直美監督を審査員長を務め、2017年に発表された第1回木下グループ新人監督賞で、241本の中からグランプリに選ばれた作品が映画化。2015年に実際に行われ、当時、ネットユーザーや将棋ファンの間でかなりの物議を醸した棋士VSコンピュータの対局に着想を得て、山田監督が書き下ろした完全オリジナルストーリー。天才に敗れ棋士になる夢をあきらめた主人公・英一が冴えない大学生活を送っていたある日、ふとしたことで出会ったAI将棋のプログラミングに新たな夢を見出し、かつてのライバルと再戦を果たす青春物語となる。共演は、若葉竜也、落合モトキ、寛一郎、馬場ふみか、川島潤哉、永岡佑、森矢カンナ、中村まことという布陣となっている。
映像は、浅川陸七段(若葉)が美しい指し手で、ロボットアームが駆動音を響かせつつ精密な動きで、それぞれ王と玉の駒を配置する対比的なシーンからスタート。「まもなく、人間対コンピュータの世紀の対決が始まろうとしています」と、リポーターが話す姿が映るパソコン画面には“始まるううううううう”、“キタキタキタキター”などのコメントが映し出され、対決を待ちわびる観客の盛り上がりと熱量が感じられる。
「コンピュータなんかに人間は負けないから」と棋士の勝利を信じる子供、「いよいよこの日がやってきてしまいました……」と複雑な心境を語る解説者、そして“人工知能が人類を超える日”と大々的に報じるマスコミも。今年は、AIが6億手を読んで導き出した最善手を、藤井聡太二冠がわずか23分で導き出し『AI超え』と話題になったが、2015年は真逆の『人類超え』が話題になっていたことがわかる。
さらに、かつて互いに切磋琢磨したライバル・清田英一(吉沢)と、<棋士VSソフト開発者>として再び相まみえることとなった心境を聞かれた陸は、「(開発者が元ライバルであることは)特に意識はしてません。僕が闘うのは……あくまで彼が作ったコンピュータソフトなので」と、冷静沈着に答える。それぞれの思惑が交錯するなか、英一の思惑は冒頭では明かされない。
一度は棋士の夢をあきらめた英一が、なぜ将棋界に戻ったのか――自分の地位が危ぶまれる、コンピュータ将棋との対局を陸はなぜ受けたのか――。この世紀の対決にいたるまでの物語に、期待が膨らむ冒頭映像となっている。
映画『AWAKE』は12月25日より新宿武蔵野館ほか全国ロードショー!
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※記事内画像は(c)2019『AWAKE』フィルムパートナーズ