中村倫也「キュン」とした「サイレント・トーキョー」シーンや勝地涼との爆笑“応酬”！佐藤浩市にはゴルフのアプローチ質問してやりたい放題も「役者と同じ」と一人納得

　俳優・中村倫也（33）が4日、東京・銀座のTOEIで映画『サイレント・トーキョー』（監督：波多野貴文／配給：東映）初日舞台あいさつを佐藤浩市（59）、石田ゆり子（51）、西島秀俊（49）、広瀬アリス（25）、井之脇海（25）、勝地涼（34）、波多野監督とともに開催した。

　作家・秦建日子氏がジョン・レノンの名曲『Happy Xmas（War Is Over）』にインスパイアされ執筆した小説『サイレント・トーキョー And so this is Xmas』が原作。クリスマス・イブの東京を舞台に、群衆を襲うテロの凄まじさと、巻き込まれ翻弄されていく人々の心模様を克明に描き出す群像劇のクライムサスペンス作品となる。中村は劇中で不可解な行動をとる孤独なIT起業家・須永基樹（すなが・もとき）役を演じる。

　全国“295”の映画館へライブ中継を結ぶなか、スーツ姿の中村は2日のイベント同様、自身の役の設定となる「不可解な行動をとる……」とまで言ったものの、続くセリフに詰まる。ここで佐藤が中村の前に立ってかぶっていたため「俺邪魔だね」と、話して時間を稼ぎ、中村も「俺、下手にバミって（立ち位置の印）あるので大丈夫です」と、返して和気あいあいになりつつ「孤独なIT起業家・須永基樹役の中村倫也です」と、ちゃんと言い切った。

　次々司会から質問が振られるなか、中村へは自身の役以外で、やりたい役はとの質問が。これに、司会が紹介のときに“勝地涼た”と噛んでしまったことをピックアップし、「“勝地涼た”さんですね」と言い出し、笑いを誘うことも。

　気を取り直して、勝地の役がやりたいという中村は、その理由へ、「勝地の役をやりたいですね。なぜかと言うと西島さんの吸ったタバコの火を消したい。キュンとしました。出てくるんですよ階段のところのシーンで。あれがやりたい。そこがやれれば、勝地の役じゃなくてもいい」と、“中村節”がさく裂。

　すると、勝地も同じ質問に対して、「中村倫也くんの須永をやりたいですね。こういうしかないでしょ」と、苦笑い。その理由へ「中村倫也のミステリアスな犯人なのかなぁ……という、カットが格好いいんですよ！僕、最近明るいおバカな役が多くて、ミステリアスな勝地涼もやりたい。倫也より、良い芝居するんじゃないですか」と、先程の意趣返しとばかりのコメント。

　これに中村は、「勝地は頭のいい役者さんでロジカルに芝居を組み立てるんです。東映のみなさんよろしくお願いします」と、受け流しからの切り返しで、勝地を赤面させ、返り討っていた。

　ちなみに、井之脇も中村の役がいいそうで「影があるような役をやってみたいですね」というと中村は「やってるでしょ」というと、井之脇は「真っすぐな好青年が多いので」といい、中村は「まんまだね」と、印象そのままと語っていた。

　作中でクリスマスの夜にデートするオススメのルートが出てくるということで、東京観光の際にオススメルートはないかとの質問が。中村は「僕は水族館が好きなので、東京スカイツリーのすみだ水族館、金魚がいっぱいなので金魚を見て、サンシャイン水族館で『ざんねんないきもの』を見て、あとはしながわ水族館でイルカのショーを見て、葛西臨海水族園で最初の入口のエスカレーター降りたところのアカシュモクザメの水槽を1時間くらい見て……で、寿司を食って帰ると」と、水族館コースを提案していた。

　イベント終盤には、本作を観ていない観客に、犯人は誰かを観客に尋ねて多数決をとるコーナーが開催。中村が怪しいのではとの問いかけの際には、広瀬と勝地、それと結構な数の観客という結果となり、中村は「こんなににこやかなのに僕は……。怪しまれるというのは嬉しくはないですよね。須永は前髪も眺めで目も見えてないですからね」と、ちょっとしょんぼりといった様子。なお、勝地へもそこそこ観客から疑いの目が向けられたが、これに勝地は「ミステリアス勝地がいいのかな？」と、声の調子をあげると、中村は「ちょっと調子乗るんでやめてもらっていいですか」と、気のおけない関係だからこそできる“制止”に会場を爆笑させていた。

　そして、終盤、朝比奈仁を演じた主演の佐藤へ共演者からの“尋問”と称した質問コーナーを開催。広瀬が「好きな漫画はなんですか？」という質問に佐藤ががっくりと膝を折り場内がドッと沸く。

　すると、広瀬の後だった中村は、「空気が一瞬変わったんで、戻しますね」と前置きしつつ、「失礼かもしれないと思いますけど、思い切ってこの機会に聴かせて頂きます。ゴルフのアプローチショットの調節で、50、60、70ヤードくらいをどうショットしたらいいですか」と、言い出すやりたい放題ぶり。これに佐藤は「役に対するアプローチじゃないの！？」と驚いたが、中村は「グリーンに対するものです」と、至って冷静に返し、佐藤も観念し、「どんな球を打っていくのかイメージを持って、スイングする。振り幅で調節したり、インパクトの強弱で作るタイプがあると思うんだけど」と、しっかり回答。中村はそれを聴いて、「『どんな球を打っていくのかイメージ』というのは役者と同じですよ」と、1人納得していた。

　映画『サイレント・トーキョー』は公開中！