女優・井上真央、室井滋、夏木マリ、鈴木砂羽、左時枝、柴田理恵が15日、東京・新橋のニッショーホールで映画『大コメ騒動』(監督:本木克英/配給:ラビットハウス、エレファントハウス)東京プレミア試写会を本木監督と開催。富山県の新田知事もお祝いに駆けつけるものとなった。
大正7年(1918年)に富山県の海岸部で実際に発生した「米騒動」。本作は新聞で報道されるや全国に広がり、暴動に発展したこの騒動で活躍した“おかか”(母親)たちにスポットを当て、史実に基づいて描く。井上は、周りに流され自己主張が苦手ながらも、実は聡明な主人公・松浦いと役を演じることとなる。
黒のドレス姿で登場した井上。「女性たちのパワーを存分に感じられる作品ですので楽しんでいってください」と、集まった観客たちへ呼びかける。
富山の“おかか”を演じてみて、井上は「本当に働き者だなって思いました。昼間は米俵を担ぎ家に帰ったら子供を担いで。当時の方たちでこういう思いをしている人達がいるんだと、思い心に沁みました」と、感じ入るものがあたのだとか。
さらに、井上は「いとは農家から漁村にやってきたという設定なので、強烈なおかかたちに馴染めず、おとなしくしていたんですけど、なんとなく現代に当てはまると言うか……。友達でも嫁いで別の街に行ったりして、子供の公園デビューとかと重なるのかなって思って」と、重なる部分もあったそうだ。
鈴木からは撮影が終わると室井と飲みに行っていたなど、和気あいあいとしていた撮影エピソードが飛び出したりしつつ、逆に井上は室井演じる“おかか”のリーダー核へ「リーダーがすごい迫力で、引き継いでいかないといけない部分があるんです。そのへんはプレッシャーがありました」と、ピリッと締まる部分もあった様子を窺わせていた。
イベント後半には、本作のキャッチコピーとなる「もうガマンできん!」にちなんで、来年はこれを“ガマンできず”やってみたいということはないかとの質問が。これに井上はフリップに「ひとり旅」としたため、「普段からインドアなので、旅に出てフラッと街に行って、ご当地の好きなものを食べたいなと思っていた矢先だったんです。1人フラッと旅ができたら良いのになぁと思いながら過ごしてます」と、しみじみだった。
そして井上から「きょうの姿とは打って変わって真っ黒な姿で映っております。汚しではなく、一生懸命働いての日焼けの姿です。子どもたちの腹いっぱい食べさせてあげたいという小さな声が重なっていく作品です。観終わった後に元気になれる作品になっています」と、メッセージを寄せていた。
映画『大コメ騒動(だいこめそうどう)』は2021年1月1日より富山県にて先行公開で、同8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開予定!