ミュージカル『「少女☆歌劇 レヴュースタァライト ―The LIVE―」#1』(演出:児玉明子)公演が22日から24日まで、東京・渋谷のAiiA 2.5 Theater Tokyoで上演された。
本作は株式会社ブシロードと2.5次元ミュージカルなどの舞台制作で知られる株式会社ネルケプランニングがタッグを組んだ大型プロジェクト。今年4月にミュージカル化&TVアニメ化が発表され、双方ともにキャスト陣の配役がすべて同じという史上初の試みに注目が集まっている。チケットは発売後、即完したということもあり急きょ2018年1月に『「少女☆歌劇 レヴュースタァライト ―The LIVE―」#1 reviva』として再演も決まっている作品だ。
第1部。舞台の始まりは少女たちの憧れる劇中劇『スタァライト』の物語から。その幻想的な劇中劇から一気に学園生活へとシーンが切り替わる……。音楽学園は円形劇場をイメージさせる大階段のセットと“舞台少女”たちの、夢への挑戦の日々へ。
小山百代演じる主人公の愛城華恋は、天真爛漫だが誰よりも強い輝きを秘めた舞台少女。それだけに、小山の真っすぐな演技とキレのあるパフォーマンスは自然と観客の目を引きつけ、華恋として舞台全体を引っ張るパワーを帯びる。
もう1人の主人公でミステリアスなクールビューティーにして華恋の親友・神楽ひかりを演じるのは三森すずこ。流麗な身のこなしで“表面上はクールで陰があるが、内には熱い熱い情熱をたぎらせる”複雑なキャラクターを好演!物語に余韻と厚みを添える。
ミュージカルだけあり、2人のハーモニーとともに、コントラストも印象的なものに。序盤には自己紹介ソングもあるだけに、オリジナル作品でもすっと世界に入りやすいものに。そこにパワーみなぎるダンスも加わり、見ごたえのあるものとなった。
さらに、見どころの1つとなる、ハイライトの“レヴューバトル”。9人の中で誰が一番輝き、トップスタァにふさわしいかを見極める学園内で突如開催されたオーディションであり、与えられたタイトルに沿った演技=アクションで互いの“キラめき”を奪い合う戦いとなる。剣、弓、杖などの武器も、それぞれの想いや情熱がカタチになったもの。
共通の敵に立ち向かっていくのではなく、目の前にいる仲間でありライバルである存在に勝つためには、勝って1歩トップスタァへと近づくためには、自身の内にある弱さと向き合いながら強さを放出するという演出。非常にシビアな戦いをときに優雅に、ときに激しく、ときに可憐に魅せる殺陣。さらには、キュートな衣裳に身を包んだ女の子ならではの勇ましいアクションも見応え十分な仕上がり!
なお、本作の劇中のキーパーソンとなる、謎のオーディション主催者・キリンは声優・津田健次郎とも明かされるものとなった。
続けて第2部は舞台少女たちによるライブショーへ!劇中でも披露された『Star Divine』を中心に全6曲をMCなしで約30分、芝居の中でのフォーメーションとはまた別のショーアップされた演出に。こちらはサイリウムなどの応援グッズや歓声もOK。一部で聴いて気になっていたナンバー、好きになった歌詞、心惹かれた“推し少女”、ライブショーならではの振付チェックなどなど、さまざまに楽しむポイントを見せた。
※記事内写真は(C)Project Revue Starlight
■スタッフ・キャスト
演出:児玉明子
脚本:三浦 香
キャスト:小山百代、三森すずこ、富田麻帆、佐藤日向、岩田陽葵、小泉萌香、相羽あいな、生田 輝、伊藤彩沙 / 真田怜臣、小林風花 / 菊永あかり、木原実優、倉持聖菜、後藤早紀、佐藤聖羅、甚古 萌、中村景好、馬場莉乃 / 椎名へきる