声優・島本須美が15日、東京・松屋銀座8階のイベントスクエアにて『アニメージュとジブリ展』メディア向け先行内覧会に出席した。
数々のヒット作を手掛けてきたスタジオジブリのプロデューサー・鈴木敏夫氏の“編集者”としての側面に焦点を当てた展覧会。鈴木氏が後のジブリにつながる高畑 ・宮崎両監督を発見し彼らとの映画製作に傾斜していくまでの道のりを追っていることや、『風の谷のナウシカ』のセルがや押井守監督の『天使のたまご』の資料など約200点を展示している。島本は『風の谷のナウシカ』の主人公・ナウシカ役や『ルパン三世 カリオストロの城』のクラリス役などを演じており、本展音声ガイドのナビゲーターも務めていることからゲストとなった。
内覧会前には開会セレモニーが行われ、島本とともに当時アニメージュの編集部員だった高橋望氏も出席。島本は「おじさま!」とクラリスの声で高橋氏に声をかけつつ、しかし気恥ずかしかったのか「ぶりっ子でしたね」と、笑みを見せながらとなった。
本日の衣装へ島本は「オームの体液みたいな色で、これから青に変わります(笑)」とノリノリなコメントをしつつ、鈴木氏の印象について「映画制作時のときはあまり印象がないんです」や先日会ったという島本は「怖くはないですけど、昔ほど気さくな感じではないですね。プロデューサーの威厳というかを感じました」と、その一面を浮き彫りにしつつ、「でも、文庫本のことでいろいろご相談に乗って頂いたことがあるので、活発という印象があります」と、『風の谷のナウシカ』放送当時に文庫本を制作するときにやりとりがあったエピソードも飛び出した。
展覧会は前日に来場してめぐってみたそうだが「展示作業中だったので、つるーっと見ていったら良いかなと思っていたんですけど、つい立ち止まって観てしまって、あっという間に時間が過ぎていました。中身が濃い感じでした」といい、なかでも、「やっぱり自分関連のところですね。ナウシカ関連は見るものも楽しませて頂くものが多くて」と、見入った部分も明かしていた。
『アニメージュ』については、高橋氏は「アニメの楽しみ方みたいなものの雛形を作った感じです」といえば、島本は「『TVマンガ』と言われていた感じから『アニメ』と言われる感じになった先駆けですよね」としみじみ。さらに、同誌ではかつて日本武道館でイベントを開催したことにも触れ、「授賞式があったり、当時の声優さんが歌って踊って喋ってという感じで。結構走りでしたよね、声優さんが歌を歌うって」と、回想していた。
ほかにも、司会から島本へ「ジブリに愛された声優さんですね」との声がかかったが「初期です」と、快活な返したり、『風の谷のナウシカ』に出てくる小動物なキツネリスのキャラクター・テトのぬいぐるみグッズを手渡され「ほら、怖くない。怖くない。ほらね、怖くない。おびえていただけなんだよね」と、『風の谷のナウシカ』のナウシカのセリフも飛び出し、会場に華を添えていた。
『アニメージュとジブリ展』は15日から5月5日まで同所にて。