女優・奈緒、伊藤万理華、菅原永二、今野浩喜、田村たがめ、早霧せいなが出演し、東京・世田谷パブリックシアターで16日より開幕するM&Oplaysプロデュース『DOORS』(作・演出:倉持裕)。その初日へ向け倉持氏、奈緒、早霧がコメントを寄せ、舞台写真を公開した。
人気劇作家の倉持氏が1年半ぶりに作・演出を手掛ける新作公演。小さな地方都市が舞台。高校生の真知(奈緒)は、元女優の母・美津子と二人暮らし。美津子は芸能界で挫折して、故郷の町に戻ってきたのだが、そんな彼女を悪く言う者も多く、住人たちと度々トラブルを起こす。そうして次第に卑屈になる母親の言動は娘にも影響し、真知も高校で孤立している。クラスで目立つ存在の理々子(伊藤)は、何かと真知に絡んでくる。ところが、ある夜を堺に状況は一変。突然、美津子が別人のように明るく社交的な人間になってしまう。「あれは、お母さんじゃない……」真知は、姿を消した「本当の美津子」を探すべく、街一番の変人を訪ね、そこであるヒントを得る。追いかけてきた理々子とともに、一枚の「ドア」の前に立つ真知。その「ドア」を開けたとき、思いもよらない世界が二人の前に現れる。‘そうであったはずの世界’と、‘こうなってしまった世界’だった……。時空を超えさまざまな不思議な体験を2人にもたらし、やがて「対立」から「和解」へと、その距離を縮めてゆく。
主演の奈緒は初日が迎えられたことへ「無事にこの作品をみなさまに届けられること、初日の幕が上がること、とても幸せで感謝の気持ちでいっぱいです。大変なことも多い日々かと思いますが、この舞台で少しでも『希望』を持ち帰っていただけますように。みなさまを劇場にて心よりお待ちしております」と、と、メッセージを。
一方、倉持氏は、「キャストとスタッフが脚本と演出の意図を十二分に汲んでくれたおかげで、想定していた以上に怖く悲しく、爽やかな芝居になったと思います。この多くのものが失われた状況に、少しでも光を見出したいという思いで作った芝居です。劇場でお待ちしております」と、気持ちを。
けいこ場の様子について倉持氏は「けいこを重ねるごとに強まる奈緒さんと伊藤万理華さんのバディ感。ダンスシーンにおける早霧せいなさんのスター感。菅原永二さん、今野浩喜さん、田村たがめさんの笑い、悲哀、変身」と、才能あふれるものだったよう。
奈緒もけいこへ「倉持さんの描く世界観がけいこ場でどんどん立体的になっていっている手応えを感じました。緊張感のある中でも笑顔が多いけいこ場だったので、その空気が影響して、より笑顔になれる作品になったんじゃないかと思っています」といい、「少し振り付けのあるシーンがあり、みんなで練習している時間が部活動のようで、とても楽しかったです!」と、にぎわっていたようだった。
さらに早霧からは、「私の娘役の奈緒ちゃんから、母の日に赤いカーネーションを貰いました。まさかのサプライズで嬉しくて泣きそうになりました。お母さんってこんな気持ちなんだな!って、奈緒ちゃんのおかげで母親としての自覚がさらに生まれました(笑)」と、いい関係性を築けているようだった。
『DOORS』東京公演は16日から同30日まで世田谷パブリックシアターにて、群馬公演は6月3日に太田市民会館にて、新潟公演は6月6日にりゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館・劇場にて、富山公演は6月9日に富山県民会館 ホールにて、大阪公演は6月12、13日にサンケイホールブリーゼにて、愛知公演は6月16、17日に日本特殊陶業市民会館 ビレッジホールにて、福岡公演は6月19、20日までももちパレス・大ホールにて上演予定
※記事内写真は「撮影:渡部孝弘」
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