山田孝之 役への並々ならぬ感情移入随所に感じさせる主演作舞台挨拶開催!佐藤二朗「るろうに剣心」連発に「佐藤つながりです」の返しで沸かせる

山田孝之 役への並々ならぬ感情移入随所に感じさせる主演作舞台挨拶開催!佐藤二朗「るろうに剣心」連発に「佐藤つながりです」の返しで沸かせる4

 俳優・佐藤二朗(52)、山田孝之(37)、仲里依紗(31)、坂井真紀(51)が5日、東京・テアトル新宿で映画『はるヲうるひと』(監督:佐藤二朗/配給:AMGエンタテインメント)公開記念舞台あいさつを開催した。

 本作は佐藤が主宰する演劇ユニット『ちからわざ』にて2009年に初演。14年に再演された人気舞台を佐藤が5年かけ映画として完成させた作品。佐藤いわく“架空の島の売春宿で、生きる手触りが掴めず、死んだ様に生きる男女が、それでも生き抜こうともがく壮絶な闘いのおはなし”となっており、“人はなぜ笑うのか?”をキーワードとして展開していく。

 上映後に登壇したキャスト陣。」真柴得太を主演した山田としては、「得太をはじめとした寂しい孤独に少しでも寄り添ってくださって、ありがとうございました」と神妙な顔で切り出したが「あとはじゃあ『るろうに剣心』を楽しんで」と、いきなり別作品をぶっこんで笑いを誘い、佐藤は監督として「おい!」と、ツッコんだが「映画はすべて仲間ですよ」と、ひょうひょうと山田が返し、さらに場内が沸く。

 ついには佐藤も『るろうに剣心』の単語を連発することとなり、佐藤も「いろんな作品が豊かなことだと思っています。『るろうに剣心』を観て頂いて、こういう作品も観て頂いて……って、なんで『るろうに剣心』の話ばかり……」とぼやいたが、山田は「佐藤つながりです」と、『るろうに剣心』主演の佐藤健との佐藤つながりで着地させオチをつけていた。

 山田は自身が演じた得太への感情移入が多いようで、「二朗さんが10数年前に生み出してから、そこからずっと誰にも触れられずにふわふわと宙を舞っていた状態でした。僕は一瞬寄り添うことができましたけど、そこからまた得太は1人で可愛そうと思っていて。きのう、きょうと得太のことを観てくれて知ってくれて、彼もちょっと気持ちが楽になっているんじゃないかと思って。やっと重荷が抜けたと言うかで、すごく嬉しいです」と、公開されたことで、やっと得太の気持ちが昇華できた様子を見せる。

 そんな山田について、佐藤は撮影前は「山田孝之がこの話をを受けた理由というのが、僕の台本を読んで『何度読んでも泣く』『得太がかわいそうすぎて、孤独すぎて泣く』と言っていて、『映画では僕が寄り添わないと』とまで言っていて、頭おかしいんじゃないか?馬鹿なんじゃないかと思ったんです?」と、佐藤自身があきれてしまうほどだったというが、その考えは撮影に入って変わったという。

 「どう考えても、そのように本気で思っているとしか思えない現場の居方だったんです。クライマックスのシーンでは、カメラ回ってないところで、本当に1日中、泣いてるの。本当に。だから誰も近づけなくて。同業者だから分かるけど、死ぬほどつらいと思うんです。山田孝之はカチンコが鳴ったらすぐ変えられる役もある思うんですけど、それしか方法がなかったんだというのを感じました。段取りというテストの時点から、本域に入っているんです。テストだったので僕が演じる役を代役がやったんですけど、途中から『ごめん、俺がやるわ』と、僕がかわって」と、現場の山田のなみなみならぬ役者魂を感じさせるエピソードが飛び出す。

 仲も「私は『よーい、はい!』の声がかからないとできないタイプで、役でいるのが嫌いなので、なるべく仲里依紗でいたんです。そんな私でも、撮影現場ともめちゃくちゃ近かったこともあって、そうもいかないような感じだったんです。役になっていないといけないような環境だったのもありますが、そんな私でも結構きました」と、証言していた。

 そんなキャスト陣の言葉を受けても、山田は「それはみなさん境遇もそれぞれ違うので、ただただ本当にこれだけ多くの人が知ってくれたのが嬉しいですね。僕もちょっと救われましたが、得太も救われた気分です」と、あくまで得太に寄り添ったコメントを寄せ徹底していた。

 そして山田から「『なんか面白いから、観てみなよ』と、オススメする映画ではないと思います。でも、ここに出てくる人たちはとても孤独で、1人では持てないようなものを持っている人たちです。観て少し感じてもらうことで、少しでも救われるんじゃないかなと思います。そういった意味で、知り合いの方だったりに勧めて頂いて、ここにいる人たちを救う手助けをしてもらえたらなと思います」と、メッセージを。

 佐藤から「いまここにいる4人は出演していますけど、みなさんが顔と名前も知らないような方が重要な役をやっています。その中の1人は、ほとんど演技経験がない女優さんもいたりします。彼女たちのために出したわけではなく、作品のために彼女たちに託しました。そういう、顔を知らない人って本物に見えるっていうのもあるので。われわれ俳優なのでどの作品も本気でやるんですけど、間違いなく本気でやった。そうとしか言いようがないけど、どれも本気でやるけど、本気でやった。自分が生きるまてに生傷を抱えながら、簡単には登り切れない山を必死に上り詰めるという芝居を、有名無名にかかわらずやった作品です。周りの人に思ったことをとにかく伝えてください」と、思いの丈を伝えきり、その場を後にしていた。

 映画『はるヲうるひと』は+R15で公開中!

 ※過去関連記事
 ・小関裕太2021年の初舞台で「大爆笑を取れるように頑張ります!」と気合!山田孝之、賀来賢人らとミュージカル『モンティ・パイソンのSPAMALOT』ゲネプロ前に会見
 ・岡田准一「オアシス」なシーンのメイキング公開!佐藤二朗 呆れの演技や「チラシ~!」の絶叫に山本美月も笑み隠せず

山田孝之 役への並々ならぬ感情移入随所に感じさせる主演作舞台挨拶開催!佐藤二朗「るろうに剣心」連発に「佐藤つながりです」の返しで沸かせる2

山田に詰め寄ろうとする佐藤

山田孝之 役への並々ならぬ感情移入随所に感じさせる主演作舞台挨拶開催!佐藤二朗「るろうに剣心」連発に「佐藤つながりです」の返しで沸かせる6

山田孝之 役への並々ならぬ感情移入随所に感じさせる主演作舞台挨拶開催!佐藤二朗「るろうに剣心」連発に「佐藤つながりです」の返しで沸かせる4

山田孝之 役への並々ならぬ感情移入随所に感じさせる主演作舞台挨拶開催!佐藤二朗「るろうに剣心」連発に「佐藤つながりです」の返しで沸かせる1

山田孝之 役への並々ならぬ感情移入随所に感じさせる主演作舞台挨拶開催!佐藤二朗「るろうに剣心」連発に「佐藤つながりです」の返しで沸かせる3