ホリプロスカウトキャラバン41代目のグランプリで女優・吉柳咲良(きりゅう・さくら、17)が21日、東京・半蔵門のTOKYO FMホールでミュージカル『ピーターパン』(演出:森新太郎)製作発表会見を俳優・小西遼生、美山加恋、宮澤佐江、駒井健介、瀬戸カトリーヌ、演出の森新太郎氏らとともに開いた。
長くファンに愛されている伝統のミュージカル『ピーターパン』が記念となる40周年で上演!1981年に日本初演され初代ピーターパンを演じた榊原郁恵から数えて吉柳は10代目で昨年はコロナ禍でなかったが、2017年から4年目となる。今回の東京公演は大リニューアルされており、生オーケストラの伴奏で送る、スケールの大きなものとなる。
会見では『えばってやるぞ』、『ネバーランド』、『海賊マーチ~フックのタンゴ』、『クロスオーバーマーチ~えばってやるぞリプリーズ』、『飛んでる』の5曲をパフォーマンスし、伸びやかな声を響かせ軽やかなアクションで魅せた。
会見では、まずは、演出の森氏から「大丈夫です!大人も子供もネバーランドにつれていきます。なぜならそこに本当のピーターパンがいるからです」と、吉柳へ向けニヤリと笑みを向けると吉柳も負けじと「製作発表が始まる前に、森さんから『俺が先に吉柳にプレッシャーをかけるから』とおっしゃってて本当にプレッシャーをかけられました(笑)」と、返したりと笑いと緊張感あふれる雰囲気を見せる。
続けて、吉柳は「約2年ぶりにこうして製作発表をさせてて頂けることが幸せに思っています。昨年は中止になったので、森さんから足を頭の方まであげられるようにとか、高音を出せるようになど課題を頂いていたので、充実した1年でした」と、昨年も研鑽を積んでいた様子を窺わせるとともに、「もう、けいこが始まっていて毎日けいこしていますけど毎日、森さんから『吉柳は本当に馬鹿だなぁ』と言われていて、そう言われることが、最高の褒め言葉なのかなと。吉柳咲良としてではなく、ピーターパンとして立てるように、舞台に立ちたいと思います」と、スパルタで知られる森氏に食らいついていっているようだった。
ちなみに、本作への気合の入り具合として、「心も体も少年になれるようにと、地毛を30センチ切っています。シャンプーする時間が短くなったのが嬉しいです」と、並々ならぬ熱を注ぎ込んでいる様子も見せていた。
一方、森氏は本作で取り入れた演出プランについて、「(劇中の楽曲の歌詞に)ネバーランドが月の向こうにあるかもしれない、ここにあるかもしれないということを言っていて、ネバーランドは遠くまでいかなくてもあるかもしれないと思ったんです。そこで、作った装置があって、子供部屋とネバーランド境目がないような感じのものにしてもらって。あとは役者の芝居だけで、そこがネバーランドになるし、寝室になる。そこがジャングルだと思ったら、ジャングルにもなるし、お客さんにも想像力でネバーランドを見てほしい」と、願いを込めたものや、森氏がよく使うという人形での演出や「僕が舞台で映像を使うのが嫌なので、かなり素朴な子供遊びの影絵とかを取り入れてます」と、明かすこともあった。
そして吉柳から「演じていて、日に日に嫌いになりそうなときもあるけど、嫌いになれないのが ピーターパンだなって感じています。それくらい愛された存在だし、今年はけいこも体当たりで臨んでいます。ピーターパンとして舞台に立ちたいと思っているので、よろしくおねがいします!」と、意気込んでいた。
ミュージカル『ピーターパン』東京公演は7月22日から8月1日までめぐろパーシモンホール 大ホールにて、神奈川公演は8月7、8日に相模女子大学グリーンホール(相模原市文化会館)にて、大阪公演は8月14、15日に梅田芸術劇場メインホールにて、仙台公演は8月21、22日に仙台銀行ホール イズミティ21・大ホールにて、名古屋公演は8月28、29日に御園座にて上演予定!
■キャスト
ピーターパン:吉柳咲良
フック船長/ダーリング氏:小西遼生
ウェンディ:美山加恋
ダーリング夫人:瀬戸カトリーヌ
タイガー・リリー:宮澤佐江
海賊:駒井健介、笠原竜司、中山昇、久礼悠介、當間ローズ、冨永竜
迷子:石川鈴菜、大熊杏優、澤田美紀、中野歩、なづ季澪、松崎美風
森の住人たち:井上弥子、加藤翔多郎、小石川茉莉愛、佐藤アンドレア、澤村亮、仲野泰平、深瀬友梨、渡辺崇人
ジョン:津山晄士朗
マイケル:遠藤希子、君塚瑠華(Wキャスト)
ナナ:三浦莉奈