女優・佐藤江梨子、俳優・瑛太が14日、東京・新宿武蔵野館でW主演映画『リングサイド・ストーリー』(監督:武正晴/配給:彩プロ)初日舞台あいさつを武尊、黒潮“イケメン”二郎、武監督とともに開いた。
映画『百円の恋』を主演した安藤サクラが、第39回日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を受賞するなど話題となった武監督3年ぶりの最新作。10年以上交際しヒモ同然の売れない役者・村上ヒデオ(瑛太)と同棲中の江ノ島カナコ(佐藤)。そんなカナコは勤め先の弁当工場を突然クビになり生活は大ピンチに。プロレス好きだったヒデオは、武藤敬司率いるプロレス団体「WRESTLE-1(レッスルワン)」の広報が人員募集している事を知り、彼女の職探しをアシストするのだが思わぬ方向に話が転がっていくというファイト・ラブコメディ。
本作は釜山映画祭に出品され佐藤と瑛太はレッドカーペットを歩いてきたのだとか。佐藤は「この映画で特別な景色を見せてやるよと監督が言っていて、カンヌは行ったことあったんですけど、釜山は初めてだったので」と、観たことのない景色に感じ入るものがあったそうで、瑛太も「ヒデオの夢を半分かなえられたかなって思いますね。お客さんの迫力にも圧倒されましたね」と、しみじみ。
作品の出演を決めたきっかけについて、佐藤は「お話を聞いて面白いですし、役者さんあるあるがあってやりたいと思いました。ヒデオが遭遇する急に売れだした人がどうするとか、売れてた人が売れなくなるとこうなるとか。自分が言われているような気持ちになるときがありました」と、胸を締め付けられるような思いがあったのだとか。
ちなみに“あるある”について、イケメンは「プロレスあるあるもありましたっけ?(笑)ありますけどこれ以上言っちゃうとね」と、人懐っこい笑みを浮かべつつ「プロレス界が盛り上がってなくて、チケットを手売りしに行くシーンもあるので観てください」と、説明もしていた。
一方の瑛太はヒデオへの共感があったそうで、「僕も100円ショップでキャベツだけ食べていた時期があって、オーディションに行ったらほかの人と絶対に違うことをやってやると思って行ったりして。『俳優は人にあらずと描くんだよ!』というセリフがあるんですけど、思い切り崖から飛び降りていくような覚悟で生きていくというか勇気みたいなものを原点回帰できたというか予定調和じゃつまらないし、ただのお仕事じゃつまらないし。あらためてヒデオに感じさせてもらいましたね」と、初心に戻ることがあったそうだ。
本作では格闘技界の内情なども描いているのが見どころの1つだが、武尊は、「格闘技の試合って普段リングの上しか観られることがないのでリングに上るまでの過程とかを観られるのは、この映画の見どころかなと思っています。リングに上がる時は、自分が強いんだという気持ちで行きますけど、それまでに戦いに行く恐怖や不安もあるので、そういうところも観られるんです」と、アピール。その姿を横で観ていた佐藤は、「私も体を鍛えなきゃと思ったりして」と、感じ入っていたそうだ。
ほかにも、9月の本作完成披露試写会で、瑛太が武尊のことをべた褒めしていたことへ武尊が「それがネットニュースになってて、公開前からハードルが上がってるんです(苦笑)」と、試合とは違ったプレッシャーがかかっていると明かし笑いを誘っていた。
映画『リングサイド・ストーリー』は14日より新宿武蔵野館、渋谷シネパレスほか全国公開!