「映画 太陽の子」場面写真解禁 荒廃した広島の姿は当時の写真をVFXを使って映像化や本物の写真を複写で黒崎博監督「人間の気持ちに訴える表現なのではないかと思う」と意図

「映画 太陽の子」場面写真解禁 荒廃した広島の姿は当時の写真をVFXを使って映像化や本物の写真を複写で黒崎博監督「人間の気持ちに訴える表現なのではないかと思う」と意図3

 俳優・柳楽優弥、有村架純、三浦春馬さんらが出演している現在公開中の『映画 太陽の子』(監督:黒崎博/配給:イオンエンターテイメント)。本作の場面写真が13日、解禁となった。

 太平洋戦争末期に存在した「F研究」と呼ばれる日本の原爆開発の事実が入っており、軍の密命を受けて研究した京都帝国大学・物理学研究室の若き科学者・石村修(柳楽)らの青春を通して描いている。修の幼馴染・世津役を有村、修の弟・裕之役を三浦春馬さんが演じている。

 公開となった場面写真では、研究室でにこやかに記念撮影をする研究員の面々、原爆投下後の広島で行った現地調査、荒廃した街並み、瓦礫に埋もれていた一枚の写真など。柳楽演じる修をはじめ、純粋に科学の未来を信じて青春の全てを研究に捧げてきた研究員たちが直面する、想像を絶する風景となる。

 荒廃した広島の風景は「本物をベースにしてこそ伝えられることがある」と、当時の様子を記録していた写真をVFXを使って映像化。列車で到着した修たちの目に映る、煙や埃に覆われた風景は、写真から立ち上げたからこその臨場感が映し出されている。また、瓦礫に埋もれていた学徒の集合写真は、遺族の了承を得て、本物の写真を複写したものが使われた。

 黒崎監督は「フィクションの映画の中に記録写真という『真実』を取り入れさせてもらうのは、どんな美術装置をつくるよりも強い、人間の気持ちに訴える表現なのではないかと思う」と、その意図を語っている。

 また、巨大なセットに建てられた研究器具は、当時の写真・資料を元に克明に再現。修たちが使用する遠心分離機は、発見された設計図を基に、専門の科学機器メーカーに依頼、リアルに再現しているという。

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 ※記事内画像は(c)2021 ELEVEN ARTS STUDIOS / 「太陽の子」フィルムパートナーズ

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