俳優・黒木華(31)、柄本佑(34)、金子大地(24)、奈緒(26)が25日、都内で映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』(監督:堀江貴大/配給:ハピネットファントム・スタジオ)完成報告会を堀江監督とともに開いた。
黒木と柄本によるW主演で、『TSUTAYA CREATORS’PROGRAM FILM 2018』の準グランプリを獲得した作品を映画化したもの。主人公の漫画家・佐和子(黒木)の夫で漫画家・俊夫(柄本)は佐和子の担当編集者・桜田千佳(奈緒)と不倫をしていた。そんななか佐和子は『不倫』をテーマとした新作漫画を描き出し、そこには自分たちとよく似た夫婦の姿が描かれていた。俊夫は不倫が「バレたかもしれない!」と精神的に追い詰められていくうえに、漫画の物語は佐和子と自動車教習所の若い先生・新谷歩(金子)との淡い恋の展開まで描かれだし、現実と漫画の境界が曖昧となっていく……。
堀江監督が2018年に結婚をしたときに着想したという本作。黒木は脚本を読んで、「単純にストーリーが面白くて登場人物全員が魅力的ですし、佐和子さんと俊夫さんの関係性が気になって読んでいてゾクッとしながら読んでいました。漫画と現実の行き来をどうやっていくんだろうということを気にしながらやっていたと思います」と、興味が尽きなかったという。
一方、柄本は「監督とも撮影前に話しましたけど、100%俊夫が悪いし、この結果になるのはしょうがないと。でも、単純に 不倫して悪いからこういう結果になってしょうがないというより、『俊夫が親しみのある人間的で、こんなやつじゃしゃーないから、頑張れよ!』というふうに監督が俊夫さんしたいとお話されていました」と方向性を話す。
俊夫というキャラクターへ、「俊夫さんが明らかに不倫に向いてないんです。でも、モノの弾みでそんなことになってしまって、バカ正直なところというのがでやっていけば監督の思う俊夫像になっていくのかなと思いました」「佐和子といよいよ向き合おうと2階に駆け上がるときにオクラをたまたま持っているんです。そのオクラを俊夫は食べちゃうんです。そんな状況でもオクラ食べるからお前は不倫するんだぞ!と(笑)」と、コミカルに見えるそうだ。
すると黒木は脂汗かいている俊夫の姿を間近で見ていて、「私はチャーミングだなと思いましたね。右往左往するのが憎めないんですよ(笑)」と、楽しげで柄本も“そうそう”とばかりうなずく。
ほかにも金子が、キャラクター上ではリードしているが実際の金子はガチガチで黒木の優しい言葉に助けられたと話したり、奈緒は「家族でも観れるんじゃというと」と作品のコミカル具合を話すと、「ファミリームービー?というくらい健康的に不倫を描いています」とまで言い切り、監督・キャスト陣と話しているうちにできあがったという「爽快、快活、健康的不倫ムービー」というキャッチフレーズまで話して笑いを誘っていた。
その後、「爽快」という言葉が出たことにかけ、今夏にあった爽快なことは?という質問があり、なかでも黒木は、現在、アイドルグループ『Hey! Say! JUMP』の中島裕翔とW主演しているDISCOVER WORLD THEATRE vol.11『ウェンディ&ピーターパン』(演出:ジョナサン・マンビィ)でのフライングを挙げ、「15メートルくらいのところを飛ぶんですけど、高いところが好きみたいで爽快です。いい景色です!普段観ていない世界を見れている感じで」と、楽しんでいるようだった。
映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』は9月10日より全国公開予定!