俳優・永野芽郁(22)、田中圭(37)、石原さとみ(34)、稲垣来泉(10)、市村正親(72)が5日、東京国際フォーラム ホールCで映画『そして、バトンは渡された』(監督:前田哲/配給:ワーナー・ブラザース映画)ジャパンプレミアを前田監督とともに開き、司会は日本テレビの森圭介アナウンサー(42)が務めた。
作家・瀬尾まいこ氏が上梓し2018年2月に発売直後から、感動傑作との多数の反響が大きな話題を集め、累計発行部数100万部を突破している本屋大賞受賞作品。血のつながらない親に育てられ4回も名字が変わった女子高生・森宮優子(永野)と、わけあって料理上手な義理の父親・森宮さん(田中)と暮らしている。一方、何度も夫を替えながら自由奔放に生きている魔性の女・梨花(石原)は愛娘・みぃたん(稲垣)を残して姿を消してしまった。一見関係のなさそうなこの2組の親子だが、優子に届いた手紙をきっかけに交差していくこととなり……。
会場ステージには大階段が設置。そこからまずは永野が姿を現し、続けてオレンジの花束を持った田中が登場。そしてその花束を永野に壇上でプレゼントしたが、これがサプライズだったようで驚きと笑みを浮かべる永野の姿が。そして腕を組んで階段を下り、楽しげに2人で笑みを交わすほのぼのした光景が広がり第一声から「お花がビックリ!キューンとしちゃいました!」と、ほほ笑んだ。
作品へ永野は、「観てくれた方がなにか救われるものがあるのではないかと思います」といえば、石原は「心が温まる映画です」と、アピール。田中は「観る人によって、いくらでも目線が変わると思います。途端に景色を変える映画だと思いますし、親子喧嘩をするところはグッときました」と、ネタバレに配慮しつつポイントも挙げた。
オファーが来た時のことへ永野は、母親が原作を読んでおりその影響で自身も読んだそうだが、「母親が『芽郁がやってくれたらなぁ』と言ってて、いままで楽しみとか言われたことなかったし、それで、いまここにいるのが不思議な気持ちです。(母親は)予言者なのかな(笑)」と、さまざまな気持ちがよぎったそうだ。
一方、田中は永野の義理の父親を演じて、「自分は現実でも父親なので、どうにかなるだろうと思ったんです。けれど、芽郁ちゃんとは(自分の子供と比べて田中自身と)年齢が近いので、自分の父親の感覚が当てにならないので、現場で芽郁ちゃんと話しながらと思って」と、作っていったといい、「共通点は「僕料理しないですし、お兄ちゃんにならないように気をつけました。お父さんとお兄ちゃんは結構違うので。そこだけ気をつけて、あとは幸せな家族を演じさせて頂きましたけど……(共通するのは)懐の広さぐらいですかね」というと、登壇者含め場内が沸き返り、田中は「いま笑った人は笑った人で失礼ですからね!(笑)」と、ツッコミを入れさらに場内は笑いにあふれた。
共演してのエピソードへ、永野が印象的だった部分を聞かれた際に、田中が「いってやっちゃて!」と、微妙にハードルをあげ、萎縮気味の永野は「卒業式ですかね?」と田中の顔色を伺うようにさぐりさぐりで言い出す。これにうなずいてゴーサインを出す田中へ永野は、「ピアノも弾いてていたんですけど、田中さんが疲れているだろうと気遣ってケーキを買ってきてくれたんです!」と、感激したエピソードがあったという。
これに、田中は「今作品に入るまで(永野が)ピアノが弾けなかったというのを知らなかったんです。3ヶ月練習してきて弾いてるときは楽しそうで、偉いなって。プレッシャーで追い込まれているなかで、緊張もあるなかでだったと思いますけど、楽しさが出ていたので、それも優子ちゃんにぴったりとかピアノを引いている芽郁ちゃんは良かったです。ケーキは俳優としてすげーなと思って、差し入れをしたんです」と、具体的にどうかはネタバレにつながる可能性があるので言えないそうだが、とにかく永野の奮闘をたたえたそうだ。
作品が“命をかけた嘘”、“知ってはいけない秘密”を描いていることにかけ、登壇者間の秘密を暴露していくコーナーが。永野は前田監督が赤が好きだと暴露していたが、田中は、永野へ「監督に赤々言ってるのに、トマトが嫌いなんですよ。森宮さんと優子ちゃんでご飯を食べているシーンは何を食べているのかというので、芽郁ちゃんはトマトが苦手というのが分かると思います」と、注目シーンを挙げていた。
すると市村も「僕も芽郁ちゃんの秘密知ってるんですよ。僕もいろんな役者さん見てきたけど、こんなに自然のリアクションをする女優さんって初めてお会いしたんです」と、べた褒め……したかに見えたが「なんでこんなに自然に演技できるのかなと思ったら、その秘密が、おかか入りのおにぎりを食べていたんです。おかかが好きなんだよね。そこに秘密があるんじゃ」と、永野の好みを挙げだし、永野は「4、5年前からおかかおにぎりなんです。それまではシャケ派だったんですけど、ある日、シャケじゃないしょっぱくて食べてる感じがほしい!……おかかだ!となったんです。そこから4年が経ちました」と、おにぎりトークにスライド。
それを見ていた田中は「本当に食べるもの変わらないよね。すごいよね。撮影現場で(永野から)麻辣湯(まーらーたん)の美味しさを教えてもらってハマったんです。それできょう楽屋に入るときにマネージャーさんがお昼ごはんを持っていて、それがなにか教えてもらったら『麻辣湯です』って言われて。1年経ってもまだ変わってない!」と、エピソードを披露し、永野を笑わせていた。
そして永野から、「1年前に撮影して、今日観て頂けるということで、嬉しい気持ちでいっぱいです。全体を通して、誰かを大切に想ったり、想われたりと愛情深く思うということが素敵なんだなと感じました。自分が大事にしたい人を前に、なにか声をかけたいなという気持ちになります。みなさんもそういう気持ちになって頂けたら嬉しいです」と、メッセージを寄せていた。
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