声優・井口裕香、子役・稲垣来泉、俳優・藤原紀香が16日、東京・シアタス調布で『劇場版オトッペ パパ・ドント・クライ』(監督:飯塚貴士/配給:イオンエンターテイメント)公開記念舞台あいさつを飯塚監督とともに開いた。
NHK Eテレで放送され、関連動画の再生回数は1億6000万を突破している人気番組『オトッペ』の劇場作品。音から生まれた不思議な生きもの「オトッペ」たち。本作主人公のオトッペ・ウィンディ(井口)は、オトッペタウンで自由気ままな毎日を過ごす風のオトッペ。ある日、自分そっくりの赤ちゃんオトッペと出会ったウィンディは、その赤ちゃんをリル(稲垣)と名付けて、親友や町の仲間とともにリルを育て始める。そんなさなか、オトッペタウンに歌う彗星「ウタウーネ」が接近し大騒動が巻き起こっていくという物語。藤原は、ウタウーネ16世役で出演している。
劇場化が決まったときのことへ、井口は「すごく嬉しかったんです。ワクワクとドキドキが一緒に来ました。番組は5分アニメですけど、今回、ミュージカル映画と聞いて、歌うのかな?と、さらにワクワクドキドキしたのを覚えています」と興奮していたのだとか。
飯塚監督はそんな井口へ、「もともと素敵なキャラクターと知っていましたけど、ウィンディのぐーたらさを活かしながら、カラフルに豊かに演じて頂けて、いちオトッペファンとして、こんな表情が見れて嬉しかったと思います!」と、演技に賛辞を贈り、井口も「ありがとうございます!」と、ニッコリ。
キャスティングの話題となり飯塚監督はウエスティ役を演じた西島秀俊に触れたり、ラララッタ大臣を演じた斎藤工へは、「私が以前『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』という映画で劇中の人形劇で数10役演じてもらったんです。その中にハイトーンボイスのおじさんキャラを演じていてそれを覚えていて、お願いしたら爽やかに快く歌って頂けて」といい、井口も「お声にビックリしました!」と、驚きがあったそうだ。
そんななか、井口にとって1番印象的だった部分はとの質問が。そのなかで『だっこひもセレナーデ』という楽曲を挙げ、「収録のときから印象に残っていて、実はテストのときにブースで号泣してしまったんです。ブースが仕切りになっていたので、泣いちゃっているのが分からないように、『こういう感じなんですね』とクールな顔にして話をしていて。私自身親ではないですが、お父さんお母さんの気持ちっていてこういうことなんだろうなと、グッと来て、あのシーンが好きです!」と、その涙のときのクールなすんとした表情も再現しながら話して笑いを誘った。
作品にかけて、最近感動したり泣けたことは?という質問には、井口は「試写で号泣してしまって。替えのマスクを持っていってよかったと思いました(笑)。試写後に関係者の方にあいさつしたときに、声を震わせながらになってしまって」と少し恥ずかしげだったが、飯塚監督からすると、「スタッフたちと、『ウィンディさんがグッと来てくれたらなら良かったんじゃ』と言いっていて」と、手応えを感じる結果になったそう。
一方、藤原は、「『オトッペ』のファンの方が、映画化に対して楽しみだといろんなところから聞いたりとか、『オトッペ』出るの!?と周りからも言われたので驚きました」と、反響も語っていた。
イベントでは、稲垣が踊り藤原と井口も思わず可愛い!と声が漏れていたが、歌い出すこともあり2人もリズムに合わせて体を左右に揺らして楽しげな様子を見せるなか、井口から、「こうやってありがたいことに長く続いてきた『オトッペ』が劇場版になって、ウィンディとしてきょう人前に立つのは初めてなんです。すごく素敵な映画になっていますので、大きなお友達はいろんな視点で楽しむことができますし、ストーリーにグッと来ます。きっとこれが初めての映画だというお子さんもいると思いますけど、後に大人になったときに初めて見た映画が『オトッペ』だったねという気持ちが広がっていったらいいなと思います。『オトッペ』は何げない日常の音などが描かれていますので、食卓とかでいろんな話題になってくれればいいなと思います」と、願いを込めたコメントを寄せていた。
『劇場版オトッペ パパ・ドント・クライ』は全国公開中!