天海祐希涙のシーンは「プロですから！」とお茶目さ全開や新川優愛の将来設計に「私たちより立派」！草笛光子の歯も綺麗にフォローな一幕も

　女優・天海祐希（54）が30日、都内で主演映画『老後の資金がありません！』（監督：前田哲／配給：東映）初日舞台あいさつを松重豊（58）、新川優愛（27）、草笛光子（87）、前田監督とともに開催し、司会はTBSの小倉弘子アナウンサーが務めた。

　子育ても落ち着き、老後は安泰だったはずの普通の主婦・後藤篤子（天海）。しかし、親の葬式、子供の派手婚、夫の失職、セレブ姑との同居……あらゆるお金の災難が立て続けに襲ってくることに。悩みもがいていく篤子の姿を通じて、現代日本が抱えるお金の問題を、痛快に笑い飛ばしていくコメディ作品となっている。

　満席の劇場に上映後登壇したキャスト陣。天海は「節約を頑張る、家庭を成り立たせるために奮闘する主婦を演じました。たくさんの方に来て頂けて嬉しいです」と、笑みがこぼれ、場内は拍手であふれる。続いて、松重が「ダメ夫です」とお茶目に切り出せば、新川も乗っかり「ちゃっかり者の娘です（笑）」と言い出し、和気あいあいな雰囲気でスタートを切った。

　この日の司会の小倉アナといえば、天海と声やしゃべり方が似ているともいわれている。そんなさなか、演じた役柄と似ている点と似ていない点は？という質問が。天海は「ここが似ている、似ていないというのがなくて……」と、一瞬止まって小倉アナをちらりと見て、場内から笑いが湧き上がる一幕も。

　一方、新川は劇中で演じた派手婚をする娘・まゆみ役を演じたことへ、自身の結婚したときのことと正反対だったことから「勢いの良さはすごいなと思いました」と、まゆみの結婚への勢いに驚いたのだとか。すると天海は「新川さんはものすごく堅実で古風で、私たちより立派ですよね。不安があるので、積立増やすんだそうです」と、明かして笑いを誘う。

　その新川の姿勢へ天海は「後々の取材で（松重と）2人でなんと素晴らしい方なんだって」と感心していたといい、松重も「老後の資金も考えてるんですよね」と、さらに明かし、新川を照れ笑いさせていた。

　話が劇中のことへ。篤子が涙するシーンは自然と出たものかどうかへ天海は「プロですからね！」と、わざと胸を張ってお茶目な姿を見せていたが「でもあれだけいろんな事が起こったらね。ジェットコースターのようで」と、起こる出来事に感情が入ったそうだ。

　イベント後半には作品にちなんで最近Happyと感じた出来事は？との問いが。天海は、「この映画が公開できる、きょうの日を迎えられたことですね。延期もあって制作サイドのみなさんの苦渋の決断だったと思います。1年間待ったとしても、どういう状況になっているかわからない状況のなかご決断されて。でも私としては1年間というのは、みなさんにこの作品を知ってもらうための時間になると前向きに捉えながらでした。そしてきょうを迎えて、こんなにハッピーなことがございましょうか！みなさんおお元気そうなお顔を見れて、ハッピー以外はないですね」と、客席を見回しながらしみじみと語った。

　この天海のスピーチに続く松重は「ここからどうハッピーをつなげばいいか分からないですよ」と苦笑いだったが、「孫が生まれたんですけど、先月会いに行けたのがハッピーだったなと思いますね」と、噛みしめるように話していた。

　そんななか前田監督は、撮影中に草笛の差し歯がポロッと落ちてしまいそれが劇中にも奇跡的に使えるものだったことがハッピーだったと話すと、天海は「草笛さんは何をされていても品があるんですよ。毒蝮（三太夫）さんの格好をされても、たとえ歯がボロっと落ちても！」と、しっかりフォローしていた。

　そして天海から、「みなさまに観て頂ける日を心待ちにして過ごしてまいりました。劇場に並んで頂いて嬉しく思っています。いまだに大変な思いをされている方がいると思いますが、いっときスクリーンで観て、氷川（きよし）くんの主題歌と一緒にハッピーな気持ちになってもらえればと思っています。何度でもみなさんの毎日が元気になるように、この作品を使って頂けたら」と、メッセージを寄せていた。

　映画『老後の資金がありません！』は公開中！