俳優・有村架純(28)、石橋静河(27)が19日、東京・スペースFS汐留でWOWOWオリジナルドラマ『前科者 ―新米保護司・阿川佳代―』完成報告会を岸善幸監督とともに開いた。
『ビッグコミックオリジナル』(小学館)で原作・香川まさひと氏、作画・月島冬ニ氏が担当しているコミック『前科者』が原作。罪を犯した“前科者”たちの更生、社会復帰を目指し、彼/彼女らと向き合い奮闘する保護司・佳代(有村)の姿を描いた社会派ヒューマンドラマとなる。劇中には3人の“前科者”として恐喝および傷害罪で懲役2年を経て仮釈放となった斉藤みどり役の石橋、ほかにも大東駿介、古川琴音がキャスティングもされている。
有村は「保護司という役割があることは知っていましたが、ボランティアで行われているということは恥ずかしながら知らなくて前科のある人間との距離感だったり相手を信じる気持ちにたくさん心を動かされていたので、保護司をされている方は人間ドラマを感じながらされているのかなと思いました」と、演じてみて感じたことを。
さらに、有村は「現場には実際の保護司の方もいらしていたんです。そのとき言われたのが、『ハートは熱くでも頭の中は冷静に』ということを大事にされていると言ってらっしゃって、佳代としてもその気持ちを大切にして立っていられたらいいなと思って立っていました。佳代の中では普通ですけど、突拍子もなく怒り出したり、佳代の衝動というか、その瞬間にギアを上げていこうということを気をつけながら演じていました」と、役作りの一端を窺わせた。
そんな撮影現場へ有村は、「本当に楽しかったです。人と向き合うことは労力もいります。でも、人を想って、笑ったり、泣いたり、怒ったり、叫んだり、1つの信念とか気持ちが揺れ動いていたので、こんなにも気持ちが揺れ動く現場は久しぶりだなと思って」と、手応えを感じたよう。
一方、岸監督は有村へ、「現場でも戦っていらっしゃって、侍のような感じで立たれていて、本当に国民的女優だと思いました」と、称えると、石橋も有村へ「『さぁ!来い!!』みたいな感じで受け入れてくれたので、暴れるぞという気持ちでした。場面場面でも、勝手に感情が出てくるようでした」と、とにかくやりやすかったよう。
逆に有村は石橋へ「みどりさんと初めて会ったときに最初からみどりさんらしさ全開だったんです。だから、そこのシーンを撮ったときにみどりさんのなんていうんでしょう全力で一生懸命生きている感じが伝わってきて、この人のことをまもりたいじゃないけど、一緒に寄り添って頑張りたいという感じですごく印象に残っています」と、石橋の話通り全力でぶつかってきたこともあってか「毎日、好きが募っていった時間で、みのりさんが、石橋さんで良かったと思います」と、2人で笑みを浮かべていた。
イベントでは、作品にかけ自身の“新米時代”の写真とエピソードを披露することに。有村は17歳のデビュー当時の写真を披露し「今より眉が細いです、11年前は幼い顔してますね」と照れ笑いしつつ、「このときはデビュー当時で、上京したてなので周りに誰も知り合いがいないし、急に大人たちに囲まれてとんでもない世界に来たと思いました。でも、自分がやりたいなと思って上京してきたので強い思いのある当時かなと思います」と、しみじみするとともに、「当時から自分のことを話すことが苦手だったんです。なんでこのお仕事してるんだろうと不思議だなと思う時があります」と、言い出し司会や石橋を驚かせる一幕もあった。
そして有村から、「感性が研ぎ澄まされる瞬間があって、全部逃しちゃいけないという気持ちになるので、役者みんなが集中して取り組んでいて、相手の方の表現する芝居に心動かされて、お芝居って楽しいなと心から思える現場でした。濃密な2ヶ月を過ごすことができて、毎日満たされておりました。スタッフの方たちキャストの方たちの熱量が届いてくれると嬉しいです」と、メッセージを寄せていた。
WOWOWオリジナルドラマ『前科者 ―新米保護司・阿川佳代―』は20日午後10時30分よりWOWOWプライムにて全6話で放送・配信スタート!なお第1話は無料放送となうr。
■STORY
阿川佳代(有村架純)はコンビニでアルバイトをして生計を立てながら、罪を犯した者の更生を助ける無給の国家公務員である保護司になることを決意する。研修会などを経て、保護司になったばかりの佳代は、経営していたアクセサリーショップの従業員に激しい暴力を振るい、恐喝および傷害罪で懲役2年を経て仮釈放となった斉藤みどり(石橋静河)、実の兄を殺害し6年の実刑判決を受けるが刑期を半年残して仮釈放となった石川二朗(大東駿介)、覚醒剤取締法違反で執行猶予となった田村多実子(古川琴音)を担当することに。
保護司として“前科者”の居場所を見つけるために奔走する佳代は、過去のある経験からトラウマを抱えていた。保護観察対象者である彼らはそんな彼女と過ごすことで犯した罪と向き合い、心を動かされる。そして佳代もまた、3人と接していくうちに成長をしていく。
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