アイドルグループ『NEWS』の“まっすー”こと増田貴久(35)が19日、東京・渋谷の東急シアターオーブで主演ミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』(演出・振付:クリス・ベイリー)取材会を開催した。
本作は1961年にブロードウェイで初演され、以降1417回のロングランヒットという記録を打ち立てた傑作コメディーミュージカル。ビルの窓ふき清掃員フィンチ(増田)がある日「努力しないで出世する方法」という本を読んで感化され、転職をして出世街道をひた走っていくのだが、ある日、重大なアクシデントが発生する……というコメディーが繰り広げられる。2020年9月から10月にかけて増田主演で上演しており、本公演は再演となる。
取材会は増田とともに、唯月ふうか、松下優也、雛形あきこ、黒須洋嗣、林愛夏、ブラザートム、春野寿美礼、石川禅、演出のクリス・ベイリー氏が出席。
増田は、「約1ヶ月ガッツリおけいこしてきて、すごくいいカンパニーで毎日楽しくおけいこさせてもらってました。去年の初演のときはクリスらが来日できなかったんですが、今回は直接指導してくださって。毎日刺激的に過ごしていたので長かったのようで、すぐ初日まで来たなと嬉しく思っています」と、万感の思いを。
唯月は、「明日、初日ということをじわじわ実感してきています。ワクワク感をみなさんに届けられたら」と、気合を入れ、松下は昨年と同じ役を演じることに、「1年前に演じさせてもらいましたけど約1年ぶりでけいこに入ったらすぐ思い出しました。それくらい体の中に染み込んでいるものがあるんだなと感じています。クリスさんらが来日してくださって、僕の知らなかった部分とか、まだまだ気づけてなかった部分を気づかせて頂いて新しい違った『ハウ・トゥー・サクシード』ができるなと感じています」と、手応えを語った。
たびたびキャスト陣から挙がったクリス氏の直接指導へ増田は、「明確にしっかり導いてくれて、僕たちが日本語でやっているお芝居も『まっすーはこの想いをどういう気持ちで言ったの?』とか、『こういうアプローチはどう?』と言ってくださって、言葉の壁というがなくて、いろんな気持ちが通じあってみてくれたので、全部信頼してついていってます」と、的確な指導に全幅の信頼をしているそう。
それでもダンスの全体でのけいこへは「みんなフラフラです(苦笑)。『うん、もう1回やってみよう!』という感じで」と相当ハードなもののよう。それでも「手を振るところとか、フリを教えてくれました。初演のときも自信たっぷりでしたけど、違うアプローチでといいいますか、今回新たな気持ちでという新しいものを作っている感覚です」と、学ぶ部分もいっぱいあるよう。さらに、増田としてはダンスシーンの脚の運びについても指導されることがあったといい、その違いも実際に踊って見せて違いを披露した。
一方、松下はコメディ的なシーンのところで、「言葉が分からなくても(クリス氏を)笑かそうと思ってやっていたんですけど、笑ってくれないものは心が折れそうになります」と、苦労もあるのだとか。
そんな松下だが昨年の公演へ向けた会見では増田の差し入れについてべた褒めしていたが、今年については、「あれから1年経ちますけど、まだあれを超えているハンバーグ弁当は来てないです」と、言い出すことに。これに増田は「まだなんです」と、本番が始まってからを考えているようだったが、松下は、「あの弁当で挑み方変わるんで」と、“催促”すると増田は「わかりました、わかりました(笑)」と、楽しげな声を出しながら了承し、まんざらでもない様子を見せていた。
記者から、本作の2011年の公演ではダニエル・ラドクリフが務めたということで、記者から「日本の増田さんの演技はどうでしょうか?」との質問が。これに増田は「世界と比べた感じになる!なんという質問を……」とひたすら苦笑いだったが、クリス氏は、「ダニエル・ラドクリフと一緒で増田さんは素敵な方です。一生懸命に頑張っています。座長としてもユーモアで引っ張っています。優雅なまでに座長な役をされていて、そこもダニエル・ラドクリフと全く同じです」と、称賛。増田もこれにはニッコリといった様子だった。
なお、クリス氏は、「どなたよりも真面目に取り組まれて、あまりに真面目に打ち込まれるので、強制的に1日強制的にオフの日を入れたくらいです」というほど真面目だったのだとか。ちなみに、そのオフの日へ、増田は、「『絶対にデートに行くな』と言われていて美容にいって、あとは家でじっとしてました」とのことだった。
そして増田から「1961年初演ですけど、当時の時代のことをたくさんたくさん考えて作りました。観た感想がすごい楽しいという作品はなかなかないと思うので、1人でも多くの方に。楽しみに劇場にお越しください」と、メッセージを寄せていた。
ミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』東京公演は20日から12月7日まで東急シアターオーブにて、大阪公演は12月14日から同16日までオリックス劇場にて上演予定!
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※記事内舞台写真は「撮影:田中亜紀」