アニメーション『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸 ―再会―』(監督:神志那弘志/配給:サンライズ)上映記念舞台あいさつが16日、東京・新宿ピカデリーで開かれ戦部ワタル役・田中真弓、虎王/翔龍子役・伊倉一恵、剣部シバラク役・西村知道、神志那監督が登壇した。
1988年にTVアニメとして放送され、昭和・平成・令和と30年以上にわたって愛されているアニメ『魔神英雄伝ワタル』シリーズの最新作。これまでの作品でもたびたび舞台となった創界山が再び危機に見舞われ、ワタルが操縦していた救世主専用魔神・龍神丸(声:玄田哲章)も正体不明の敵『ドバズダー』によりバラバラにされてしまう。かろうじてその命をつないでいるという龍神丸の声が届いたワタルは再び仲間たちと冒険に旅立つ……。
上映後にキャスト陣が登壇。無事公開されているという現状へ、田中は「35年くらい前に映画になるかもという話があって、以降も何回も立ち上がるかもしれない話があったんです。けど何回もポシャっていたんです」と裏話を披露するとともに、それだけにこうして劇場で上映となり「本当に嬉しかったです。みなさんのおかげです!」と、喜びを。
伊倉は「去年新作を作るというのだけでもビックリしていたのに、全国的に公開となると聞いてびっくりしました。みなさんのおかげです、ありがとうございます!」といえば、西村は、「僕、劇場って聞いてなくて、つい最近ですよ。僕だけのけものかな?(笑)でも、30年以上経ってまたこうしてできるのか嬉しくて、毎週シリーズでやってもらえるようになったら嬉しいかなと思っています」と、ちょっと欲も出ているそうだ。
作品の印象深いシーンへ、田中はシリーズ中にたびたび出てくるキャラクターの「オジジとオババが夫婦じゃなかった!それにびっくりしました」といえば、伊倉&西村も大共感の様子を見せたり、伊倉は「魔神が続々出てきて景気がいいと思いました」と、豪華な勢ぞろいに感じ入ったという。
そんななか西村は、愛機の戦神丸がかつてテレホンカードを使って公衆電話で呼び出していたが、時代によってスマホに変化していたことに「台本に『映える』と書いてあって。僕はガラケーを使っているので、『映える』という言葉入っていると嫌だなと思って」と、隔世の感なコメントとともに、「僕なんかもすごい年です。それがシバラクの声なんで大変ですよ」とも語った。
続けて、作品サブタイトルの『再会』にかけてもう一度再会したい人は?という質問が。田中は『魔神英雄伝ワタル』のOPテーマ『STEP』の思い出として「ビクタースタジオで(募集で当たった)みんなと歌ったんです」というと、そのときに参加していたという観客が次々手を上げることに。これには田中も感激で「こんなに大きくなって!」と望みがすぐにかなうとともに、再会を喜ぶ一幕もあった。
伊倉はといえば、「あのころの私達に再会したいかな。西村さんと豚キムチを毎週食べに行ってたあのころ」と懐かしむと、西村も「若かったよね。僕も再会したいよ」と、うなずいていた。
イベントでは本作のために田中&伊倉により新録されたオフィシャルイメージソング『Prism』も生披露されることに。田中はところどころカンペを凝視しながらとなり完璧から遠かったことに反省してか、歌い終えると土下座で「2回目はうまく歌います!」とさっそくリベンジを誓うことも。しかし、横で見ていた西村としては、「いや最高だね」と、満足げだった。
また、今月15日は田中の67歳の誕生日ということで、サプライズでスペシャルケーキがプレゼントされることに。田中は、「時間がないって聞いてたのに~!」と、ビックリといった様子ななか、伊倉から「おめでとうございます!どっかのインタビューで言ってましたけど、こうして新しい作品を作れたのも、みんな元気でいたからだよねと言っていて、私もそうとずっと思ってて。私もいっとき危ないことがあったので元気になってよかったねって。それと、真弓ちゃんが元気でいてくれると、あそこまで頑張ろうという目標にもなる」と、メッセージを送る。すると、田中は感動のあまり涙があふれ、ぬぐいながら笑顔をみせていた。
そして西村から「やっぱり魔神英雄伝ワタルは永久に不滅です。これからもまたお会いできることを楽しみにしています!」とアピールすると、伊倉はスピンオフ作品があってもいいのではと話しつつ、「私達現役で頑張りますので、応援よろしくお願いします!」と、呼びかける。
神志那監督は「30年以上待たせちゃったなっていうのと、今後どういう形になるかわかりませんが、きっと出ると思います。それが令和なのか、次の年号になるかはわからないです(笑)。応援よろしくお願いします」と、予告し、田中が「これからも“ハッキシ言っておもしカッコいいぜ!”」と、作品おなじみのセリフで締めていた。
『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸 ―再会―』は1月7日より全国34館で3週間限定で上映!また、公開と同時に上映劇場でBlu-rayも発売されている。