劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』(総監督:藤咲淳一/配給:ポニーキャニオン)完成披露試写会が25日、東京・新宿バルト9で開かれアリス役の竹達彩奈、アイドルグループ『日向坂46』で仮面の少女役の丹生明里、ミライ役の濱田岳、くるみ割り役のイッセー尾形、ハンス役の松下洸平、松下周平監督、藤咲総監督が登壇し、司会はニッポン放送の吉田尚記アナウンサーが務めた。
音楽ゲーム『DEEMO』の劇場版アニメプロジェクト作品。記憶喪失のアリスを主人公に、仲間とともに不思議な城の中に隠された楽譜集めの冒険を繰り広げるという物語となっており、藤咲総監督によると「謎と音楽です」というものとなっている。
竹達は、「もともとゲームシリーズからアリスの声をやらせて頂いていました。ゲームの中だとアリスだけしか喋らない世界なので1人でずっとしゃべっているんです。1人ぼっちの世界観というのが強かったんです。でも、アニメになって、新たなキャラクターに生命が吹き込まれてにぎやかな世界になったなって感じています。キャラクターたちのおかげで、アリスが年相応な子供になっていて、私もそんな子供らしいところもあるんだなという気持ちで演じられました」と、ゲームとアニメの違いを語る。
丹生はこういった試写会の場に慣れていないそうで「完成披露試写会」を噛みそうになるというご愛嬌もありつつ、松下は、「僕は初めての声優のお仕事だったんですけど、どういった仕上がりになっているのかみなさん楽しみんされていたと思います。美しい映像になっているので楽しんでもらえればと思います」と、呼びかけた。
本作で丹生と松下は声優初挑戦。丹生は、「劇場版の長編アニメのアフレコが初めてで、お話を頂いたときは、本当ですか!?と信じられないくらいだったんです。ですので、嬉しくて!完成した作品を観たらエンドロールで最後に自分の名前が流れたときは、感動してウルッと来てしまいました。私、映画館の中から声、聞こえるよ!と思ったら感極まっちゃいました」と、感激したという。
そんな丹生の演技ぶりへ竹達は「すごい素敵でした。初めてと思えないぐらいで、ビックリしたぐらいでした」と、褒めると丹生は「お世辞でも嬉しいです!」と、声を弾ませた。
松下は莫大な借金をした両親を失い幼い妹と叔母の世話になって暮らし、天才ピアニスト・ハンス役を演じた。「完成された絵の中にハンスというキャラクターがいて、そのハンスに声を合わせるときに、ありのままではちょっと物足りないものになってしまったんです。この世界の中にどうしたら良いかとなったときに、監督と相談して言い方や強弱、一言一言を相談しながら演じていました。すごく貴重な経験になりました」と、エピソードを披露。
具体的にどんな相談をしていたのかへ松下は、「『もっと優しく言ってみましょうか』とか『厳しく言ってみましょう』かとかいろんなパターンを録りました」といい、ここで吉田アナから「選びぬかれた声が使われている?」と声をかけると、「厳選された中の1つが映像に残っています(笑)」と乗っかりつつ、「いつどこで出てくるか楽しみにしていてください」と、ほほ笑んだ。
ほかにも、作品の音楽の話題となり、ピアノがモチーフとなっている作品へ、松下は自身もミュージシャンとして「やっぱりこの作品とってピアノの音色は欠かせないものです。僕自身もつたないながらですが弾いていますが、ピアノの音色と記憶がリンクしているんです。思い出される景色などが重要なんです。僕自身も弾きながら懐かしい気持ちになることがあって、あのころの気持ちを思い出すために、あのころに流行っている曲を弾いたりして、一瞬でタイムスリップできるような感じなんです。音楽と記憶というのが絶妙にリンクしているような気持ちでした」と、気持ちを明かしていた。
そして松下から「本当に美しい映像と素晴らしい音楽が詰まっている1時間30分です。みなさん楽しんでください」と呼びかければ、丹生は「温かいお茶が飲みたくなるなというような作品になっています。ぜひ楽しんでいってください!」とPR。竹達からは「愛が詰まった作品なので素敵な時間を過ごしてもらえれば」と、それぞれメッセージを寄せていた。
『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』は2月25日より全国ロードショー予定!