『広島県観光連盟主催プレスツアー』が3月下旬、開催。広島市の新しいランドマークとなるおりづるタワーやひろしま美術館を巡った。
世界遺産である原爆ドームに隣接し、2016年9月よりスタートした、おりづるタワー。地上14階、地下2階の51.5メートルの高層タワーとなっている。
エレベーターで最上階に向かうと、少し暗がりの空間に到着する。そこから展望台の階段を数段上ると180度一気に視界が開け、光が目に飛び込んでくるのが印象的だ。晴れた日には安芸の宮島も望めるという。
展望台から1階降りたスペースには、おりづる広場という場所がある。こちらは、同所のみで販売されている特製折り紙(1枚・100円)で鶴を折り、同ビルのオブジェの一部にするために投げ入れることができる「おりづるの壁」も体験できる。
さらに、同所の外壁はスパイラルスロープ“散歩坂”として、屋上までつながっており徒歩でも展望台を目指せる。この壁面では今年1月21日から4月26日の期間に『WALL ART PROJECT"2045 NINE HOPES"』というイベントを開催。広島ゆかりの20代から90代までのアーティスト9人が戦後100年の節目となる『2045年』をテーマに願いをアートで描くというもの。アーティストの方はタイミングが合えば作業をしており、ライブ感覚でアートが出来上がっていく姿を見学できる、希少な機会にもなりそうだ。
『おりづるタワー』を後にして、ひろしま美術館へ。こちらでは、『HIROSHIMA NIGHT MUSEUM(ひろしまナイトミュージアム)』と題した新感覚のアートイベントを昨年から提供している。
その内容とは、閉館後にイベントの参加者だけに向けて再オープンし、同館所蔵の作品を演劇を通して楽しめるというもの。昨年は第1弾として西洋画版を公演したが、今年は新たに日本画がテーマの演劇をリリース。近代日本を代表し、同美術館にも作品が展示されている画家・竹内栖鳳、横山大観、村上華岳が登場し、当時の日本画壇の流れや3人それぞれの性格などを広島を拠点に活動する『劇団グンジョーブタイ』の役者の方々が演技で魅せてくれ、約1時間の終演後には、学びが深まっているという仕上がりだ。
演劇の部分のみならず、入館の際にも特別な体験をしている感じられる演出もある。それは、1度閉館しシャッターの閉まった入り口のシャッターがあがっていくという、本イベント参加ならではの光景。さらに、美術館内に入るとそこは真っ暗で、足を踏み入れた瞬間、現実感が薄れ、まるで映画の世界や絵画の世界に入っていくような気分にもなれる。
この『HIROSHIMA NIGHT MUSEUM』が企画されたいきさつを、本イベント関係者にうかがった。すると、広島県という土地にあるとの返答が。広島県は、京阪神、九州ともに新幹線で約2時間の距離と、夕食まで遊んでも日帰りができる距離という。そこで本イベントによって、広島で夜の時間も過ごしてもらい、滞在してもらいたいという狙いがあるそうだ。
■WALL ART PROJECT “2045 NINE HOPES”参画アーティスト
土井紀子(どいきこ)
若佐慎一(わかさしんいち)
SUIKO
田中美紀(たなかみき)
山本基(やまもともとい)
三枡正典(みますまさのり)
毛利まさみち(もうりまさみち)
三浦恒祺(みうらつねき)
※9人目はシークレットアーティスト
■HIROSHIMA NIGHT MUSEUM vol2 -日本画 ver
会場:ひろしま美術館
催行人数:各日25人(最低催行人数:15人)
料金:6000円(税込)
※小学生以上同額・未就学児無料。
※未就学児の来場は大人1人につき1人まで。
タイムスケジュール:18:00 集合→18:30 開演→19:30 閉演→20:00 退館
※役者とのフォトセッション/美術館内自由観覧あり
申し込みフォーム:https://xperisus.xps-pay.com/product/hiroshima21%2Fnihonga/162?cp=true&sa=false&sbp=false&q=false&category_id=9
公演日(上半期):5/14(土)・5/28(土)・7/9(土)・7/23(土)・8/13(土)
※先着順。チケットがなくなり次第終了となります。
※下半期の公演日程は確定次第「ひろしま美術館」のHP等でお知らせいたします。
※定員25人を超過した場合はキャンセル待ちとさせていただきます。
キャンセル待ちフォーム:https://form.run/@hiroshima-nightmuseum-vol2-n
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