「ミュージカル『薄桜鬼 真改』斎藤一 篇」開幕!斎藤一役の橋本祥平「10周年という節目の公演にこうしてまた斎藤一として立てること、本当に嬉しく思います」【公式公演レポ】

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 「ミュージカル『薄桜鬼 真改』斎藤一 篇」(演出・脚本・作詞:西田大輔)が22日、東京・品川プリンスホテル ステラボールで開幕。その公式公演レポートと、キャストのコメントが届いた。

 シリーズ累計100万本を超える大人気ゲーム『薄桜鬼』を原作とした、ミュージカル『薄桜鬼』の最新作となっている。

 以下、公式公演レポート。

 京の町。父親である雪村綱道(川本裕之)を探す千鶴(牧浦乙葵)の可憐でいたいけな歌声が響き渡り、客席がキュッと心を掴まれた瞬間──ミュージカル『薄桜鬼』10周年を飾る記念すべき本公演の幕が開いた。

 今作で物語の真ん中に立つのは斎藤一。演じる橋本祥平は6年ぶりに同役で「薄ミュ」へと“帰還”、言葉数は少ないが己の剣を信じ武士としての信念を貫きながら、守るべきものを愚直なまでに守りきる強靭な精神の男を全身全霊で体現する。そして、強くおおらかな近藤勇(井俣太良)、前向きで勇ましい土方歳三(久保田秀敏)、天才的な剣さばきが光る沖田総司(北村健人)を筆頭に、物語冒頭から舞い続ける桜に彩られ激動の時代を疾走していく漢たちも魅力的。命のやり取りの現場にいながらも自分らしい生き方を忘れない藤堂平助(樋口裕太)、原田左之助(川上将大)、永倉新八(小池亮介)の青春感、仲間のためなら異分子と思われることも厭わない山南敬助(輝馬)や、とことん任務に忠実である山崎烝(椎名鯛造)の姿勢にも、別の武士の生き様を感じることができた。そこに圧倒的な力で君臨する三人の鬼、風間千景(鈴木勝吾)、天霧九寿(横山真史)、不知火匡(末野卓磨)が生み出す人間模様のビビッドなコントラストが加わり、群像劇としての面白さがみるみる加速していく。

 重厚なセット、そのニュアンスを活かす照明効果のキレの良さ&美しさ、畳み掛けるように語られていく新選組の歩み。舞台上に立ち上がっていく歴史物語の縦糸と千鶴と斎藤の恋模様という横糸が織り成す浪漫に満ちた物語世界は、強く、美しい。

 シリーズ初演の「斎藤一 篇」から最新作、「真改」の「斎藤一 篇」へと着実に継承されていく“「薄ミュ」魂”と、演出・脚本・作詞の西田大輔が新たに繋いでいく「薄ミュ」のバトン。幾重にも重なりながら蒼く熱く燃え続けるカンパニーの誠(真)の生き様の歴史がまたひとつ、舞台上へと鮮やかに刻み付けられた。

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 ■キャストコメント
 ○斎藤一 役:橋本祥平
 10周年という節目の公演にこうしてまた斎藤一として立てること、本当に嬉しく思います。様々な原作もの舞台がある中、10年続くって本当に凄いことですが、いざ戻ってくるとやはり……歌いながら戦うのってホント大変です(笑)。それをこうして繋げてきた歴代キャストのみなさん、スタッフのみなさん、心からリスペクトしております! 僕は10年前の「斎藤一 篇」を観て役者を志すことを決め、自分も「斎藤一 篇」をやりたいと思いつつ一度は去った身なのですが、こうしてまた呼んでいただき、その思いが叶った。本当に「薄ミュ」はどこまでも僕に夢を見させてくれる作品です。そこで僕ができることは全身全霊をかけて全力を尽くすのみ。力まずにみなさんを信じてぶつかっていきたいと思います。「斎藤一 篇」と銘打ってはおりますが、一人一人それぞれが本当にかっこよくて…これは全員で汗かいて、全員で人を殺めに行く物語。決して軽いものではないということは重々承知の上で、僕たちは刀を扱っております。本物の武士として立っている僕らの姿を観てください。残念ながら外の桜は散ってしまいましたけど、この舞台、たくさん桜が咲きます。その美しい姿もぜひみていただけたら素敵かな、と思います。

 ○雪村千鶴 役:牧浦乙葵
 小学生の時からすごく好きだったミュージカル『薄桜鬼』、その10周年の記念の舞台に自分が千鶴として立てるなんて、当時は思ってもいませんでした。でも大好きな作品に参加できたのは「やっぱり運命だったのかも」とも思っています。今まで10人の千鶴ちゃんが繋いできた想い、私も責任を持って繋いでいきたいです。緊張でいっぱいだった稽古初日からカンパニーのみなさんはすごく優しく話しかけてくださって…久しぶりに会う親戚の子に接するような感じで(笑)。「薄ミュ」は幸せカンパニーだっていうのはホントにそうなんだなって、実感しました。今回の見どころはいろいろありますが、(脚本・演出・作詞の)西田(大輔)さんが原作ゲームの絵と同じ見せ方をする演出をつけてくださっているシーンもあって、そこはゲームファンの方々にも「うわぁ!」って思っていただけるのではないでしょうか。千鶴としては「こんなにも風間にやられたい放題される千鶴がいるのか!」という姿を(笑)、ぜひ見ていただけたらなって思っています。

 ○土方歳三 役:久保田秀敏
 ちなみにですが、小さい頃から乙葵ちゃんと一緒にミュージカル『薄桜鬼』を観てきたお母さんの推しは土方だと聞いて、まずは心の中でガッツポーズしております(笑)。というくらい、10年という歴史のある作品に出演できる機会は役者としてもなかなかあることではないと思いますので、自分の役割をしっかりと果たし、良い作品にしていきたいと思います。僕は今作が2回目の出演ですが、前回同様カンパニーのみんなが目指すところは変わらずにしっかりとあって、しかも10周年ということで稽古場からもうみんながギラついていた。己の信念を変えずに貫き通す誠の心を持った同士、言葉はなくても一致団結できる絆が素晴らしいなと感じています。これこそ新選組、これこそ薄桜鬼だって思えるすごく熱いものがあります。本番では新選組の筋肉美などもご覧いただけるかと思いますし……僕に関しては……どうかな……?? フフッ(笑)。ま、今作同様この先の10周年のHAKU-MYU LIVEにもぜひ期待していただきつつ、舞台を楽しんでいただけたら嬉しいです。どうぞお楽しみに。

 ○沖田総司 役:北村健人
 僕は今年で役者を始めてちょうど10年になるので、まさにこの作品と同じ時間を過ごしてきたことになりますね。そして3年目くらいの時に初めて観劇し、役者として以前に一人の男として「なんてかっこいい作品なんだろう」と思い、「この作品に出たい」と目指してきたのがこのミュージカル『薄桜鬼』。10周年目に沖田総司として出演できる喜びと共に、強い気持ちを持って臨みたいと思っています。稽古場ではそれぞれの役者とキャラクターがシンクロすることも多く、それがとても愛おしくもあり、互いに一人一人の生き様を尊重しながら西田さんが旗を振るほうへ一丸となって行ける関係ができている。ここまで気持ちが一致団結した現場はなかなかないですし、ホントに素敵だし、その一員でいられることがとても嬉しいです。また、美しい舞台美術や「え、そんなこと毎公演やっちゃって大丈夫なの!?」っていう演出的な挑戦の数々も、ぜひ楽しんで観ていただけたらと思います。

 ○近藤勇 役:井俣太良
 僕は「沖田総司 篇」からずっと近藤勇役で出演していますが、こんなに長い間自分がひとつの作品に携わらせていただけるとは思ってもいなくて……感極まる気持ちでいます。10年間同じ役を演じることなんて他にはないでしょうね。こんなに愛され続けている作品、これからもさらに続いていって欲しいなぁ。10年の月日の中変わったところもたくさんあるけれど、作品の根幹は同じ。特に今、この激動の時代、いろんな変化が求められている時代の中で改めて感じるのは、この作品がよりリアルに伝わってくるということ。今を生きる自分たちが変わらなきゃいけないのと同時に、譲れないモノとか揺るぎない信念や夢って何だろうって再考させてくれる作品、このご時世だからこそ見て欲しい作品という存在に変化しているのかなぁと思います。見どころは……新選組の生き様はもちろん、やはり原作が恋愛ゲームですからね。二人の恋愛模様もしっかり見てください。あと久々に上裸で盛り上がるシーンもありますので「あー、男の子って馬鹿だな、可愛いな」って微笑ましく見てもらえたらいいかな(笑)。

 ○風間千景 役:鈴木勝吾
 10年の月日で一番感じているのは年齢です。あちこち痛い(笑)。特にこの作品は他に類を見ないくらい激しい舞台なので、まずはそういったものを乗り越えていかなくては。あとは…「時代」。新選組が時代に選ばれたのか置いてきぼりにされたのかはわからないけれど、「薄ミュ」が始まった当時の僕らはまさにそんな新選組のような気持ちで、まだ世の中に受け入れられていない2.5次元舞台を創っていた。それが10年の間にいろんなバトンが繋がれて……ここにいるみなさんの力や紡いできた役者たちの思いで、今、みんなが観てくれる2.5次元舞台の最前線にいる。そんなのうねりの中にいる身としては、果たして僕らは時代に選ばれるのか裏切られるのか、そして次の世代は…と、役者としていろいろなことを考えさせられる作品でもあるなぁと思っています。そしてこの先もどこまで行けるのか、その一端を今作でも担えていけたら良いなと思っています。自分の中での「変えちゃいけないモノ」の大切さを思いつつ、この作品がこれからも続いていって欲しいというのが、ただひとつの願い。見どころはすべてですが、やはり一番は橋本祥平が斎藤一として開幕からラストまでこの作品を走り抜ける姿。みなさんの想像を絶するであろう熱さを持った祥平の思い、それを全員でサポートしつつ、決して負けず、刃を削って最後まで全員で走り抜けたいと思います。応援、よろしくお願いいたします。

 「ミュージカル『薄桜鬼 真改』斎藤一 篇」東京公演は22日から27日まで品川プリンスホテル ステラボールにて、京都公演は5月1日から同5日まで京都劇場で上演予定!

 ※記事内写真は
 (c)アイディアファクトリー・デザインファクトリー/ミュージカル『薄桜鬼』製作委員会

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