「Daiwa House Special『クラウディア』Produced by 地球ゴージャス」(脚本・演出・振付:岸谷五朗)取材会が4日、東京・池袋の東京建物Brillia HALLで開催され大野拓朗、甲斐翔真、廣瀬友祐、小栗基裕、田村芽実、門山葉子、美弥るりか、上山竜治、中河内雅貴、平間壮一、新原泰佑、湖月わたる、演出を務める岸谷が出席した。
岸谷と寺脇康文が主宰する演劇ユニット『地球ゴージャス』最新公演。2004年に初演され、2005年の『地球ゴージャス』10周年記念の際にはアンコール上演された、岸谷による『反戦三部作』の第1作目。桑田佳祐が書き下ろした『FRIENDS』ほか、サザンオールスターズの数々の楽曲でつづるジュークボックスミュージカルとなっている。禁じられた愛に翻弄される『根國』の剣豪・細亜羅(ジアラ)役に大野と甲斐のWキャスト。細亜羅と対立する『幹國』の長・毘子蔵(ヒコゾウ)役で廣瀬と小栗のWキャスト。クラウディア役に田村と門山のWキャスト。『幹國』一の女戦士・織愛(オリエ)役に美弥、『根國』の長・ヤン役で上山と中河内のWキャスト、両国に恐れられている龍の子役で平間と新原のWキャスト。物語の世界を司る神・神親殿(カシンデン)役で湖月が配役となっている。
取材会に先立ち本編の3シーンが公開。小栗&美弥による華麗で激しい殺陣、甲斐&門山によるスローなラブソング、妖しい雰囲気を醸し出しながらセクシーさあふれる湖月&新原のダンスと歌唱。どのシーンも、アンサンブルキャストとの息の合ったパフォーマンスやダンス、照明の使い方などで、よりシーンが輝く出来を披露した。
初日を直前に大野からは「無事ここまでやってくることができました。“和製シェイクスピア”こと五朗さんが書いてくださったメッセージ性があって、ロマンティックな脚本。それをキャスト・アンサンブルの方が、全身全霊で表現してくださって、その熱量に触発されています。ここにいる全員が、熱を伝えて行けれたらという気持ちです。ダンス・歌・殺陣を五感で楽しんで頂けるように作られています。これから1ヶ月間、怪我なく病気なく、熱い想いをお客さんに伝えていければ」と、意気込みを。
このコメントに甲斐は「言いたいことはいま拓郎くんが言ってくれました」と笑いつつ、「地球ゴージャスというステージに立つという実感がないくらいとっても光栄な経験をさせて頂いています。地球をゴージャスにできるように、今を生きる僕らに向けて、自分たちを称え合うような時間になれば」。
田村はけいこを通して「自分のすべてを役につめてきたつもりです。後はカンパニーのみなさんと心を1つにするというだけです。千秋楽まで突っ走っていければと思っています」と、目を輝かせた。
続けて役作りのことへ。大野は、「“まっすぐ・熱く・純粋に”。この3点ですね。周りのものを背負いながらも自分の意思をまっすぐ貫き通す感じで」と、甲斐と一緒に指折りで楽しげにポイントを挙げたり、甲斐は「物語をどう届けようかと考えたときに、この世界は愛が禁じられていて、だからこそ、その愛が欲しくなるという、フィクションだけどひと事とは思えない自分を感じています」と、心に置いていることを明かしていた。
取材会中盤には、岸谷にかかわるエピソードが語られることもあり平間から「別の舞台のときに『千秋楽って寂しいな』と話したことがあったんです。そのときに五郎さんが、『舞台は終わりがあるからいいものだよ』と言われて。そのときに、舞台は1日1日終わっていっちゃうものなんだという風にとらえて。寂しさを胸に抱えながら、公演期間全力で取り組みたいと思っています」と、教わったことを。
同じ質問に美弥から「4年前の舞台を観に行ったときに、五朗さんから『いつか共演しましょう』と言ってくださって。今日その夢が無事に初日まできたことを嬉しく思っています」と、懐かしげに話していたところ、記者から宝塚歌劇団退団後初ラブシーンを演じることへの感想について質問が飛ぶ。これに美弥は「言われてみたら初めてだなと思いました(笑)。そのシーンが状況的にかなり必死な状況で、そこへの意識というのがなかったというのが正直なところです。毘子蔵役の廣瀬さん、小栗さん、どちらも、全く異なる役作りをされています。実際お2人の温かさがにじみ出ていて、素敵な毘子蔵さんを演じていて、そのシーンも2人と大切に作っていけたらと思っています」と、コメントを寄せていた。
湖月からは「岸谷五朗さん新演出のもと、うごめく役者をお1人お1人に大きな見どころがあると思います」と語りつつ、大野・甲斐&田村・門山をニコリと見て「身長差カップル、真っすぐな愛など、胸キュンポイント満載です!(笑)」と、作品をアピール。
岸谷からは、「つくづく役者ってすごいなと思っています。最初にお会いしたときから1ヶ月以上役を背負う役者ってこんなに格好良く、人間として倍も輝くんだと日々感じています。初日を迎える今、感動しています」と、キャスト陣に目を細めるとともに、「この作品ほど各所、美術、照明、音響、映像、そしてこの劇場、すべての総合芸術だなと特に感じさせてくれる作品です。18年前に演じましたが、1日2公演できない芝居です。そんななか美弥さんと、湖月さんは2公演なので、逃げ出さないように(笑)」と、お茶目に笑う。
そして、公演経向け「本当にドキドキです。ここまでのけいこで、とっても幸せな作品になっています。(初演で衣装デザインを担当された)山本寛斎さんとの初めての仕事や、僕にとって演劇の天使となった本田美奈子さんが最後に演じた作品です。いつも新しい作品をやるときに、空を見上げると、2人に恥じないものを作ろうと胸に作ってきました。いい作品になっています。ぜひ劇場に!」と、気持ちを伝えていた。
「Daiwa House Special『クラウディア』Produced by 地球ゴージャス」東京公演は4日から同24日まで東京・東京建物Brillia HALLにて、大阪公演は29日から同31日まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演予定!
※地球ゴージャス過去記事
・大野拓朗“シェイクスピアを超えた”や田村芽実 本田美奈子さんへの思い湖月わたるの熱弁も!地球ゴージャス「クラウディア」公演で岸谷五朗&寺脇康文出演しない理由ぶっちゃけ
・新田真剣佑 三浦春馬からバトン渡され大感激で「前作超える」宣言!EXILE・松本利夫地球ゴージャス最新作で「歌いますよね(笑)」
・葵わかな “恋人つなぎ”した三吉彩花とともに20代前半にして「失われていた部分」!?岸谷五朗から「おまんじゅうみたい」に赤面でツッコミ
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