「舞台『弱虫ペダル』The Cadence!」(演出:鯨井康介)が5日、開幕。小野田坂道役・島村龍乃介、今泉俊輔役・砂川脩弥、鳴子章吉役・北乃颯希、演出の鯨井氏からコメントが寄せられた。
『弱虫ペダル』は、漫画家・渡辺航氏が2008年より『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)より連載している作品。孤独なアニメオタク少年の小野田坂道が、総北高校自転車競技部の仲間とともにインターハイを目指していき、ライバルとの戦いや仲間と切磋琢磨しながら成長していく物語となっている。ロードレースという自転車競技を題材に、男女問わない漫画ファン、自転車愛好家など、多くの人から支持を受けている。
2013年10月にTVアニメ化され今年10月からはシリーズ第5期の放送も予定。“ペダステ”の愛称でも親しまれる舞台『弱虫ペダル』は、演出家 西田シャトナーが生み出した“パズルライドシステム”という表現技法で、ロードレースを舞台上で表現。一本のハンドルと俳優によるマイムで熱気を放っている。今回の作品では、坂道が総北高校自転車競技部に入部し、仲間たちと出会っていく姿などが描かれている。
初日を迎え島村、砂川、北乃、鯨井氏がコメントを寄せた。
○小野田坂道役:島村龍乃介
10周年という節目を迎えた“ペダステ”シリーズ。最初からストーリーをやっていきますので、良いスタートを切ることができればと思います。主人公・小野田坂道が初めて自転車(=ロードバイク)と出会う大事な場面もありますので、坂道が成長していく姿にご注目いただきたいです!
「弱虫ペダル」は原作の漫画、アニメも素晴らしい作品なので、舞台だからこそ表現できることや感じ取っていただけるものがあると僕は思っています。走っている時のキツさや何かを超える瞬間を見ることができると思うので、ぜひ皆さん劇場に足をお運びください。僕たちキャスト・スタッフ全員、全身全霊を注いで頑張ります!
○今泉俊輔役:砂川脩弥
毎公演、一つひとつ全力で自分が持っている力を全て出し切ってやるのみだと思っています。キャラクター全員、それぞれ限界に達するシーンがあるのですが、その限界を超えて……というところが、舞台『弱虫ペダル』の醍醐味だと思います。その瞬間を楽しみにしていてください。
僕らも舞台上で“青春して”笑顔になって、すごく楽しんでいますので、お客様も“青春して”いっぱい笑って、お楽しみください。
○鳴子章吉役:北乃颯希
みんなで作り上げた舞台ですので、キャスト・スタッフ一同で10周年として最高のスタートを切れるように頑張りたいと思います。今作にもシリーズの中で受け継がれてきた演出があります。特に初演から続いている“群唱”(=ロードレーサーの心象を全員で唱和する場面)には、僕たちも「ドカン!」と全力で気持ちをぶつけているので、見どころのひとつではないかと思います。
10周年という節目の“ペダステ”に出られることに、とても感謝しています。初演から繋いできてくださったスタッフの方々、演出の鯨井さんやレース演出協力の河原田さんを含めた先輩たちが漕ぎ繋いできてくださったものを、今作でいかに僕たちが100%以上の力で発揮していけるのかだと思っています。お客様は“ペダステ”を楽しむ心だけを劇場に持ってきていただけたら。存分にお楽しみください!
○演出:鯨井康介
今作より演出を務めます。僕は初演出なのですが、“ペダステ”シリーズの10年間という重みと想いを持った素晴らしいスタッフの皆様の力をお借りして、10年の歴史に敬意を表しながら新作公演を一生懸命作ってきました。新しいキャストの方々が新しい風を“ペダステ”に吹き込んでくれまして、マッシュアップされた作品になっていると思います。
“ペダステ”は演劇ではあるのですが、その中にある“本物”の汗や情熱を模索していく作品だと思っています。“彼ら”の熱量や頑張り、闘いの姿。そしてキャストの皆が言う通り「何かを超える瞬間」が見どころ。僕も稽古場で「はみ出せ!はみ出せ!」と言っていたのですが、彼らがどうやってお芝居や走りの中ではみ出していくのか……。その姿の先に何か“未来”が見えてきたら、今作としては成功なのかなと思っております。ぜひ彼らの真摯な走りを見届けてください。僕が好きな「弱虫ペダル」を全身全霊込めて作らせていただきましたので、皆様に届いたら嬉しいなと思っております。劇場でお待ちしています。
さらに、事前に開催されたゲネプロのレポートも解禁された。以下、公式レポート部分。
“ペダステ”が新たなスタートを切った。2012年の初演から10年。原作の展開を追いかけてきたシリーズは2021年3月に上演された舞台『弱虫ペダル』SPARE BIKE篇~Heroes~で一区切りを迎え、16作目となる今作は主人公・小野田坂道が総北高校自転車競技部に入部する「始まり」から描いていく。
総監督・脚本に西田シャトナー、演出に手嶋純太を演じてきた鯨井康介、音楽にmanzo。レース演出協力として泉田塔一郎を演じてきた河原田巧也。これまでのシリーズを支えてきた面々がスタッフを務めているとあって、独特の走法は勿論、芝居の端々にまで安心感がある。レースシーンをダイナミックに見せる舞台装置“スロープ”の移動を中心に担う“パズルライダー”たちの一礼に始まり、ロードレーサーの心象を全員で唱和する“群唱”の高揚感、キャストが演じ分ける“モブキャラ”のコミカルさなど、“ペダステ”ならではの熱さと温かさを感じる場面も健在だ。
積み重ねられてきたそれらの表現をロードバイクの要であるクランク部分に例えるならば、ペダルを漕いでその自転車を前に進めているのは新キャストたちのストレートな熱意だろう。小野田坂道役の島村龍乃介は純真に、今泉俊輔役の砂川脩弥は毅然と、鳴子章吉役の北乃颯希は華やかに、それぞれがステージで存在感を放っている。彼らの「出会い」と「目覚め」が丁寧に描かれることで、物語の根幹である「仲間と共に走る喜び」がダイレクトに伝わってきた。総北の先輩メンバーとライバル・箱根学園チームも好演。各キャラクターの背景も織り込まれており、見応え充分だ。
「Cadence(=クランク回転数、ペダルを回す速さ)」が増す毎に成長を遂げるであろう役者とシリーズの未来に期待が高まる新作公演である。
舞台『弱虫ペダル』The Cadence!東京公演は5日から同10日までシアター1010にて、大阪公演は16日から同18日までCOOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて上演予定!
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※記事内画像は(C)渡辺航(秋田書店)2008/ 舞台『弱虫ペダル』製作委員会