松本まりか「ぜんぶ、ボクのせい」通しネグレクト感情気づき熱弁

松本まりか「ぜんぶ、ボクのせい」通しネグレクト感情気づき熱弁4

 俳優・白鳥晴都(14)、川島鈴遥(20)、オダギリジョー(46)、松本まりか(37)が11日、東京・新宿武蔵野館で映画『ぜんぶ、ボクのせい』(監督:松本優作/配給:ビターズ・エンド)初日舞台あいさつを松本監督(29)とともに開いた。

 どこにも自分の居場所を見つけられない、心の傷を抱えた3人の男女が織りなす物語。その交流のなかで主人公・優太(白鳥)は初めて家族のような絆を感じ、初恋めいた胸のときめきを感じていくが、ある事件が起こり……。川島は優太が心惹かれていく心に孤独を抱える女子高生・詩織役、オダギリは優太と行動をともにするホームレス・坂本役を、松本は優太の母・梨花役を演じている。

 司会にまさかのマイクトラブルがあり、松本監督が即席MCを務めるハプニングが。しばし間もあったが、「オダギリが地獄のような空気でしたね。大丈夫ですか。どんなことになるのかわからないですけど」とツッコんで和ませ、場内に温かな拍手が満ちるなかでスタート。

 松本は「私は優太くんとしか一緒のシーンがなかったのですが、和やかで、そんな現場だったんだという感じだと思いました。きっと楽しい撮影でしたよね」と振ると白鳥は「家族のような撮影になっていました」と、ほんわかしたものだったそう。

 さらに、優太を拒絶する梨花のシーンの話題に。「エチュードのような形で作っていって、セリフはほとんどなかったんですよね。段取りとかで、よーいドンみたいな感じで演技が生まれていって。自分でもびっくりしたんですけど、優太を暴力のような暴力じゃないような、そのちからが結構強くなっていくんです。そのときの優太の体が柔らかくて、小さくて、折れそうで、押し返すその手は自分が拒否をしているのに、悪いことをしているという感じたことのない感覚を覚えて。ネグレクトする母親は想像では難しかったですけど、あのときに優太に触れたときに、なにか分かった感じがしたんです」。

 「ネグレクトの母親って、非難の対象になるじゃないですか。でも、なぜネグレクトする母親が増え続けてしまうのかというと母親の感情に寄り添うということをあまりしない社会なのかなと感じるです。そういったことはしづらいというのも分かるんですが、私がその時に感じた複雑な感情は母親だけを責めるというというのはなんかできないんです。どうして、この母親が生まれてしまったのかという環境などを考えることが大事なんだということを、この作品を通して、すごく実感したんです。それはすごく自分にとってとても大きな気づきでした。私としては社会への問題提議のような気がしていて、そこまで談じてくださる方がいてくれたら嬉しいなと思います」と、思いの丈を熱弁。

 この話を受けて白鳥は同シーンの撮影へ「松本さんと若葉竜也さんのお芝居がすごくて、僕が持っている以上の力を出せたと思います」と、感謝したり、オダギリは猫の話題になった際に「猫を押し出そうとしたんですけど、小さくて、柔らかくて」と松本の発言をなぞるようなコメントをして場内は爆笑。さらには、オダギリがアドリブかそうではないのかということで、キャスト陣を巻き込んだやり取りがあり、場を盛り上げていた。

 そして松本監督から「自分たちが日々生きていくなかで感じたことを率直に描いた作品だと思っています。ただ、自分自身も今回の作品のことをちゃんとまともに観ることができないんです。どういう作品なのか自分でもわからない部分があって……。観ていただいた方が考えて頂けると嬉しいと思っています。本当に素晴らしい役者さんとご一緒できたので、そのお芝居をぜひ観て頂ければと思っています」と、メッセージを寄せていた。

 映画『ぜんぶ、ボクのせい』は全国公開中!

 ※松本まりか過去記事
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