女優・松岡茉優(22)が5日、東京・ユナイテッドシネマ豊洲で初主演映画『勝手にふるえてろ』(監督:大九明子/配給:ファントム・フィルム)特別上映会を俳優・渡辺大知(27)、北村匠海(20)、古舘寛治(49)、女優・石橋杏奈(25)、片桐はいり(54)、大九監督(49)とともに開いた。
芥川賞作家・綿矢りさの同名小説が原作。初恋の片想いをこじらせ10年間脳内彼氏にしてしまったお相手と、現実に目の前に現れた彼氏との間で揺れ動く主人公・ヨシカ(松岡)の姿をポップでコミカルに描いた暴走ラブコメディ作品。
会場内に猛ダッシュで現れた松岡。「初主演という重みに叶うかなと思っていたんですけど、大九監督と3度目だったので大九監督とまたやれるのが嬉しいという気持ちが先に来ました」と、初主演作への思いを明かすと大九監督も「そうだったの?嬉しい!」と、ニッコリするという和気あいあい。
そこに石橋も「茉優ちゃんが可愛くて、この役は茉優ちゃんが演じている以外考えられないぐらいで、そこに参加できたのも嬉しいです」と、持ち上げ松岡からも笑みが漏れた。
一方、北村は「バンドもやりながら役者もやっている大知くんと一緒にできていることを嬉しく思います」と、渡辺と笑みを交わす。自身が演じたヨシカの脳内彼氏・イチ役へは、「心の距離間をとっている人間で、現場でも心の距離をとるようにしていて、現場ではとても冷たい人間になっていたと思います」と、役作りエピソードを披露。
すると北村と4度目の共演となるという松岡は、「『鈴木先生』という作品で中学生のときからお芝居を見ていますけどすくすくと育って(笑)。そのときに、私の好きな人の役になると思わなかったので、まっすぐに育った役者さんとして嬉しいです。本当に劇中ではイチくんだったから、本当に素敵で、みなさんもイチくんに玉砕してください(笑)」と、姉のような目線を送ることもあった。
一方、片桐は「キラキラしたやつとか、後味悪いとかジャンルがあって、どれがどれだかわからなくなるような映画があってどれにも属してない変化球が来たなって」と、最近の映画事情に意見するような形で話すと、古舘もうなずきながら「まっとうな映画だと思いますよ。キラキラしたような……」と、他作品を酷評しそうな雰囲気。
そこにすかさず松岡が「私達そういう作品にも出演することがあるから、それ以上言って巻き込まないでください!」と、必死に止める一幕もあり、場内を爆笑させていた。
そんな片桐と松岡といえばNHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』で共演もあり、片桐から『あまちゃん』のことが出ると、松岡から「『暦の上ではディセンバー』ですよね!」と懐かしげ。さらに、松岡の役の入り具合について片桐は「そのときのキャラクターとは違う感じだったので、作られたんですか?」と、ディティールがすごかったと褒め、これに松岡は「地です」と、返すと片桐は感嘆を漏らしていた。
主題歌は渡辺がボーカルを務めるロックバンド『黒猫チェルシー』による『ベイビーユー』ということで、渡辺から楽曲へ「『絶対これがかかるのがいいです』よと言えるものにしたくて、松岡さんにラブレターを渡すようにこれが良いですといってもらえるような曲にしたかったんです」と、思いを。
そこから、松岡へ生歌をサプライズプレゼントする流れに。松岡はビックリするなか『黒猫チェルシー』のギター・澤竜次も会場に駆けつけ『ベイビーユー』の特別バージョンを熱唱していた。
松岡から、「毎日キラキラしている人こそ、心のなかにヨシカが育っていると思うんです。キラキラしている女子うざいと思う人も、ヨシカ的要素を楽しんでもらえると思います。ヨシカに気持ちを乗せて楽しんでもらえれば」と呼びかけていた映画『勝手にふるえてろ』は23日より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋ほか全国公開!