YouTuber・ヒカル(31)が1日、東京・渋谷のSHIBUYA TSUTAYAで著書『心配すんな。全部上手くいく。』(徳間書店)発売記念イベントを前に、報道陣の取材に応じた。
485万人(2022年10月1日時点)のチャンネル登録者数を持つヒカルの初著書。これまでのヒカルの体験から得た「思考術」「勝ち方」などを掲載しているビジネス・自己啓発書となる。
書籍としてきのう30日から発売され「まさか自分が書籍を出すような人生になると思いわなかったので、嬉しいという気持ちが強かったです。ファンの方も一緒に喜んでくれたので嬉しかったです」というヒカル。
これまでにも、書籍の話があったそうだが、「1番最初に『VALU』で大炎上したときに話があったんです。でもそのときは何を書けばいいか分からなくて。30歳を超えて1つの節目だなという感じがしたので」とのこと。
近年の出版業界では異例の初版部数10万部からのスタートとなったが、発売前に2度の重版(5万部+5万部)も決定し、累計発行部数20万部を突破する反響を見せており、「本当に初めてのことなんで一体どれくらい売れるのか想像もつかなかったですし、書籍というのがピンとこなかったんです。けれど、ファンの声を聞いてたら100万部も可能性もあるなと感じています」と、さらなる上積みもあるかもしれないそう。ちなみに、100万部いったら「視聴者の人が沸くような何かを考えていて、変わったことはしたいなと思います」とも構想していた。
作品のタイトルは漫画『キングダム』の桓騎(かんき)将軍のセリフだそうで、「いまの世の中はコロナということもあって全体的に沈んでいる印象もあって。そんななかでよく言われるのが『ヒカルさんってなんでそんなにポジティブなんですか?』『アンチに叩かれているのになんでそんなに強いんですかん?』と言われるんです。僕はポジテイブをを意識してやっているわけではなくて、でも世の中はネガティブなことが多いというのは分かっていたので、勇気づけられるような言葉がいいかなって」と、心情を。
続けて、「この手の本って大体書いていることが似ていると思っていて、誰が書いているかが全てだと思うんです。イチロー選手の言葉なのか野球好きなおっさん言葉なのかで受け取り方って変わると思ってて。書かれている内容も大事だと思いますけど、賛否両論ある僕が書いているということに意味があると思っていて」と、心情を語った。
さらに、ヒカルは本書のターゲット層は「20代から50代の男性」といい、その真意として「YouTuberのヒカルはすでに認知されているので、本を出したからといってあまりプラスにはならないんじゃないか、ファン向けにしかならないんじゃないかって。新しい層にリーチしたいと思ったし、僕はYouTuberのなかでも、ビジネスに特化しているYouTuberなので、今回書籍というスタイルで出しています」という狙いがあるそうだ。
タイトルにちなんで、「心配していることはある?」との質問が飛んだが、「悩みが本当になくて、寝たら忘れるんです。日々、何かしら誹謗中傷は受けてますけど、寝たら忘れてて、次の日は前を向いているんです。“全部うまく”いってます」と語るヒカル。今後、書籍の話があったとして受けたいものは?との問いかけには「構想だけでまだ、何もないです」と前置きしつつ「漫画が好きなので、僕の人生を漫画にしてもらえたらという気持ちが強くて。おもしろおかしく付け足してもらったら面白いものになるのではないかなって」とも思い描いていた。
動画を出していくスタンスとしては、「You Tubeをやっていて、自分の発言を制限しないといけないと思うことが怖くて。本来自由にやっていることが魅力なのに、有名になったからって発言を気にしたり、綺麗事を言わないといけないといけないということを強いられるということがすごく嫌いで。僕は、自分の思ったことは全部言いたいし、自分が取り上げたいと思ったものが取り上げたいし、自分の中でちゃんと線引きして、周りに強制されたくなという気持ちが強くて。それだったらTVと一緒じゃないと思っちゃうんです。You Tubeのいいところは自分が思ったことをそのまま発信できることだと思っていて、そんな自分が消えた瞬間、操り人形みたいになっちゃう感じがして、それが怖くて。好かれる方がいいですけど、僕のキャラクターから考えて、万人に好かれるということはないと思っているので、そこは割り切って有名税だと思ってやっています。だから怖いとかはないです」と、あらためて話すヒカル。
9月29日の動画で今月25日に行われた『超RIZIN』で、フロイド・メイウェザーに花束を投げ捨てた『ごぼうの党』奥野卓志代表が番組に出演した経緯として「僕が奥野さんと過去に動画を撮っていて、そこにまったく触れずにいくというのは、視聴者にとっても違和感を感じると思うし、僕自身も違和感を感じるし。それに僕は奥野さんのことを嫌いではないので、動画でとりあげるくらい、いいんじゃないかと思って。僕の思いを伝えて、奥野さんがどうするかというのかは分からないですけど。取り上げるなと言われるのは分かっていたんですけど、でも、僕が取り上げたいと考えたんで、どっちが大事かなと考えたときに自分の方が大事だなって感じたので優先しました」と、説明していた。
また、ヒカルといえば、先日交際を事実上公表していたタレントでモデル・松村沙友理(30)との破局を9月24日にアップロードした動画で発表し、発表後初公の場となるだけに、「前回の恋から学んだことは?」という質問には「すごくプラスですよ。やっぱり。なんていうんですかね……僕が言ったことが全部本当だと思わないでほしいということがありますね。僕は嘘つきなので。全然彼女いないといって、彼女いるとか、結婚しているってあるじゃないですか。そういうふうに思っておいてほしいなと思いますね。結局、世の中は信じたいように信じるという傾向があると思っていて、僕は今回、ある種公表みたいな形でやって、僕みたいな人と公表となったら、向こうに火の粉が飛ぶということを学んだんで。今後なんかあったとしても、隠して行くと思います。よほどのことがなかったら発表しないと思います。そこは学びました」とコメントし、あらためて結婚感は?という問い掛けに「タイミングがあえばというところですね」とのことだった。
そしてヒカルから「もっと僕のことを知ってほしいですね。誰かの人生を変えたいというより、僕は僕のことを好きになってほしいと思って書いたので。僕の価値にもっと世の中が気づけばいいなと思っています」とメッセージを寄せていた著書『心配すんな。全部上手くいく。』は1540円(税込)で発売中。