10月23日、プロ野球のクライマックスシリーズ「広島東洋カープ対横浜DeNAベイスターズ」戦で始球式を務め、翌日のスポーツ紙に“福岡で一番かわいい女の子”のキャッチフレーズが踊り、がぜん注目の的となった女優・今田美桜(20)。
かわいいだけじゃないんです!現在、放送中の連続ドラマ『民衆の敵〜世の中、おかしくないですか!?〜』(2017年10月期ドラマ、フジテレビ系)で、デリヘル嬢・莉子役。さらに、2017年12月2日公開の映画『デメキン』では、ヤンキー役で啖呵を切るシーンも。
これまでも、映画『帰ってきたバスジャック』(2017年7月公開)では、バスジャック犯に立ち向かう気の強い女の子。連続ドラマ『僕たちがやりました』(2017年7月期ドラマ、フジテレビ系)では、ヒロインの永野芽郁と同級生となる等身大の女子高校生など、様々なタイプの役をこなし、女優としても着々と実力をつけている。彗星のごとく現れた“福岡で一番かわいい女の子”の素顔に迫る!
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佳境に入った連続ドラマ『民衆の敵』。初めてデリヘル嬢という刺激的な役柄を聞いたときは、「一番に私でいいのかなと。デリヘル嬢は色気があって、明るく、オトナの方がやるんじゃないかと思ったんです。でも、『莉子は天真爛漫な女の子』と聞いたときに、『頑張ります』と答えました」と、大きな瞳で、まっすぐにこちらを見つめてくる。真し的だとか、初々しいというより、「やっぱりかわいいなぁ~」と、いうのが第一印象。
目標にする女優さんが、「満島ひかりさん」であることからもわかる。「目標にするなんておこがましいですが、満島さんのように、幅のある女優さんになりたいなと思います。シリアスな作品もやられますし、コメディーもやられるので」と、将来の目指す女優像が明確だからだろう。
ドラマ『民衆の敵』では、今年ブレイクし、いまもっとも旬な俳優・高橋一生(36)が演じる市議会議員・藤堂誠と関係を持つ役どころから、高橋と2人きりの撮影が多い。高橋の印象については、「大先輩なので、最初はすごく緊張しました。でも、すごく優しい方で、何回も(私の)お芝居にお付き合いしていただきました。シーンのしぐさも、こっちのほうがいい?どっちがいい?と、話しをしながら進められていく。監督さんと話し合って撮影するんですけど、撮ったあとでも、『もう一回やり直してもいい?』と、ご自身が納得いくまで突き詰める熱心な方なんだな」と、役者としての取り組む姿勢など、学ぶべきことは多かったようだ。
莉子の役の感想を聞くと、「莉子は、誠さんのことを好きだなぁと思いながらも、お客さんなので、お金のやり取りがあるのは変わらない。一線を超えたいけど、超えられない。感情を出し尽くせないというもどかしさ、それを踏まえた感情表現やしぐさの演技に少し悩みました。また、莉子は明るい女の子だったので、普段の自分にはないので演じていて難しい時もありました。お芝居の中で誠さんを莉子ワールドに引き込んでいくというのは難しかったです」と、役の難しさを想い起こしながら語った。回を追うごとに2人の関係も「恋人」になるのか気になるポイントで、「最後どうなってしまうの?」と、問うと、「それは、最後まで見てください」と、さわやかな笑顔で言う。
天真爛漫な莉子役と打って変わって、面倒見のよいお姉さんのアキ役を演じているのが、2017年12月2日公開の映画『デメキン』。お笑いコンビ『バッドボーイズ』佐田正樹による自伝的小説とコミックスを映画化した青春映画。いじめられていた男が、福岡最大勢力の暴走族を率いる総長になるまでを映す。
ぜひ観て欲しいシーンとして挙げたのが2つ。
ひとつは、アパートの一室。厚成たちにご飯作るシーン。「すっごいうるさくなって、それを黙らせるシーンで、『オイ、オマエラー!』と、言うと、ピタッと止まるんですけど、そこを観てほしいです。苦労して、なかなかできなかった。『オマエラー!』と言ったあと、ちょっとの間(ま)があって、セリフが続くんですけど、最初は、その言葉は台本になかったんです。現場で監督さんが付け加えたんです。間って難しいですね。タイミングが早すぎても遅くてもダメ。0.1秒で全然違うんです。間1つで芝居の空気感が変わることを学び本当に勉強になりました」。
もうひとつが屋上で健太郎との2人のシーンの2つを是非見てもらいたいです。
今田美桜は、高校2年生の16歳でスカウト。地元のモデル事務所に入り、福岡を拠点に活動していた。「それまで、普通の高校生でした。卒業後は大学行って、就職するんだろうなと。芸能界に入れるとも思っていなかった。スカウトされたときも、「えっ、わたし?みたいな」と、青天の霹靂だった!
それから、「その時スカウトされ興味というか、私にもしできるんだったら、やってみたい」と、思った。事務所に入ってからは、「CMでもちょっとだけど芝居しますよね。何回かそのCMをさせてもらってるうちに、映像をやりたいと思うようになりました。演技レッスンもしていたので、それがきっかけで、演技がしたいというのがでてきました」と、のめりこんでいくキッカケだったと、振り返る。
高校を卒業して本格的な芸能活動となると、親御さんは反対。「すごく話し合いしました。ケンカもちょっとしました」と、説得は大変だったようだが、仕事の方は順調で、福岡ローカルの深夜テレビ番組『GeeBee』(テレビ西日本)で初レギュラー。2016年2月には、福岡県柳川市観光PRビデオ2016に、「三人官女」を擬人化したキャラクターである3人組ユニット『SAGEMON GIRLS』(さげもんガールズ)の1人として出演。テレビ番組をきっかけに、東京での仕事が増え始め、福岡との往復の日々が始まる。
卒業してからは、早く東京に行きたいと思っていた。そんな中、TVCMで共演させてもらった有名な芸能人の方々を見て東京で仕事をしたいと強い気持ちになる。
「有名な芸能人の方を初めて見て、一緒にお仕事させていただいたこともそうですけど、スタジオの大きさ、光、カメラ、スタッフさんの数、どれも福岡のスタジオとは規模が違いすぎて、けっこう刺激的でした」
19歳の時に、今の事務所の社長にスカウトされ、2016年8月に上京。映画、ドラマ、CMに出演。また、週刊誌『週刊プレイボーイ』(集英社)で初水着グラビアや『週刊ヤングジャンプ』(集英社)のグラビアなども経験していることから、徐々に浸透してきてはいたが、“月9”のドラマ『民衆の敵』と、始球式での“福岡で一番かわいい女の子”というキャッチで、いっきに名前が広まり、注目度もアップ。
「今年を漢字一字で」と、年末定番の質問をすると、「はじめて聞かれました。芸能人の方がよく聞かれていますよね」と、うれしそう。それでも、「急には思いつかない」ということで、とりあえず、今年はどういう年だったかというと、「とにかく、人生の中で一番変わった年でした。やりたかったことをさせてもらえることが少しずつ増えてきて、ありがたいです。変化の年ですね」と、振り返った。
そこで、「今年の漢字一字」は「変化」の「変」だと思ったら、「飛行機の『飛』です。まだ飛び途中なんで」と、笑顔。
最後に、福岡の美少女ということで、“1000年にひとりの美少女”橋本環奈(18)が思い出されるが、「本当に私もお会いしたことないですけど、会ってみたいです。そうとうかわいいじゃないですか」と、べた褒め。
さらに、「共演してみたいです。生で見てみたいですね。かわいいこが好きで、“奇跡の写真”といわれている。あれなんて、初めて見たとき衝撃でした。(福岡で)歩いていると会えないかと思いますけど。うわさではすごく聞くんですけど、なかなかお目にかかれないですね。がんばって、お目にかかれるようにがんばりたいです」と、テンション上がる。
「いやいや、今田さんも“福岡で一番かわいい女の子”ですから~」と、こちらがいうと、「いやいや、本当に申し訳ないです。あんなかわいいこと並べないです。負けないようにがんばりたいですねって、なにを?(笑)」と、ひとりぼけ、ひとり突っ込み。(地元の話になったからか、ちょっとイントネーションが方言ぽくなるのもかわいかった)
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インタビュー後の写真撮影の時。始めは、モデル写真のようなポーズ写真を撮っていたが、動きのあるカットが欲しく、「(特技の)殺陣のポーズをしてみて?」と、お願いしたところ、「えっ、縦ですか?」と、手で長方形を作るようなしぐさ・・・。そこにいた誰もが、時が止まったかのように、一瞬、間が!いち早く気が付いたマネジャーさんが笑いながら、「違う違う殺陣のほうのタテ」というと、美桜ちゃんも腰をかがめるほど、本気の大爆笑!
また、インタビュー中に、「(自分には)姉御という性格がない」と、言っていたが、詳しく話を聞くと、3キョウダイの長女だという。「あぁ、上、2人がお兄さん?」と突っ込むと、「いえ、一番上で、下に妹と弟がいます。私は、あまりしっかりしていないというか・・・『行くぞ!』というタイプではなく、『どうぞ、どうぞ』というタイプ。いわゆる長女タイプではないんです」と、苦笑い。
普段、友だちの間では、突っ込まれるタイプで、妹扱いされているようだ。「どちらかというとボケタイプ?」と聞いてみると、「ボケてるつもりないですけど、けっこうおかしいみたいで・・・」と、言っていたが、どうやら天然なタイプのよう。
2017年10月に、ピッチャーズマウンドでピンスポットを浴び、“月9”のドラマ『民衆の敵』で注目度が高まった“福岡で一番かわいい女の子”今田美桜。来年はさらに、上昇気流に乗り、「飛躍」「飛翔」の年になるように、活躍を期待しています。