「ドキュメント72時間『海が見える老人ホーム』」NHKBS1で5月10日と16日に再放送!人生100年時代に問う、幸せって何ですか?

「ドキュメント72時間『海が見える老人ホーム』」NHKBS1で5月10日と16日に再放送!人生100年時代に問う、幸せって何ですか?

 5月3日午後10時25分からNHKBS1で放送されたドキュメンタリー番組『ドキュメント72時間「海が見える老人ホーム」』。これが実に7回目の再放送で、5月10日、5月16日の放送(予定)を含めると、本放送も入れて10度目となるという。そこまで、根強いアンコールを生む番組内容とはどんな内容なのか・・・。

 同番組は、毎回ある1つの場所を72時間(3日間)に渡って密着取材し、そこで見られるさまざまな人間模様を定点観測するというドキュメンタリー。「ドキュメント72時間『海が見える老人ホーム』」は、2017年7月に初めて放送され、年間3位を記録するほどの反響をよび、これまで 6 回再放送されてきた。NHKBS1での5月3日、5月10日、5月16日の3 回の放送で、10 度目となる。

 舞台は、神奈川県三浦市三崎町諸磯(油壺)の介護付有料老人ホーム『油壺エデンの園』(社会福祉法人 聖隷福祉事業団)。海水浴場や水族館の『油壷マリンパーク』がある人気スポットとしても知られている場所。

 テーマは、「人生100年時代に問う、幸せって何ですか?」

 海を見下ろす高台にある老人ホーム、というよりは、高度経済成長時に建てられたマンモスマンションを思わせる外観や敷地には、取材当時、平均年齢84歳、450人を超える入居者が生活。

 「ここでは90代が普通80代は長生きしている方に入らないから」と、いう入居者。中には、30年ここで過ごす人もいるほどで、「こんなに長く生きるつもりはなかった」と、90代の元技術者は語る。

 伴侶を亡くした後に知り合った90代のカップル。女性は、「一人でいたらしょぼくれていたと思いますよ。私はわがままですけどね、うまくリードしてくださいます。こんないい人いないですよ」と、幸せそうな顔で語る。

 奥様と死別し、13年前に茨城県から入居したという82歳の元高校教師は、「レトルトカレーを食べていたこんなこと長く続けていたらだめだなと思って老人ホームに入った」という。自宅を売り、3500万円の入居費を捻出。それでも、「姥捨て山みたいなところには入りたくない。リゾートっぽいとこに入りたい。オーシャンビューですよ」と、好きなジャズを聞きながら豆を買ってきてローストして・・・「満足してる」と、イキイキとした表情で答える

 ホテルのような食堂やフロアなど施設全体が明るく、オシャレで、居住者たちの笑い声、話声など明るく響き渡る。その顔は、みなハツラツとし、生き生きとし、顔色もよく、とても80代、90代には見えない方たちばかり。ぜひ、入居者たちの顔や表情に注目してみてほしい。

 スマホを使いこなし、LINEで孫たちと写真のやり取り「いいねのスタンプが」と、喜ぶ88歳の女性。木彫りを20年前にはじめた元エンジニアの90歳男性。もてあます時間をどう過ごすか考え、保育園に折り紙の花飾りを作って届ける86歳の男性。花壇と菜園に精を出す70歳の女性。83歳でピアノに初挑戦している女性・・・どの顔も、褐色よく、ニコニコしていて明るい。とても90歳には見えない

 仕事一筋に生きてきた80代の女性は、ひとりソファで行き交う人を眺めながら、「(楽しそう?)私は楽しくないよ。若いときのほうがよかったよ」と、気丈に、でもどこかさみしさを吹き飛ばすかのように言い放つ。

 七夕の短冊に「いまが幸せ」と書いた97歳の女性。だが、付き添っていた男性によると、「あたし寂しくて寂しくて死にそうだ」って、電話がかかってくるそうで、「30代で悩んでいたことを80代でも悩んでいるいくつになってもおなじ」と、ポツリ。

 誰にでも来る老い。人生100 年時代に向け、「健康に年を取って楽しもう」と、言われるが、自分にとっての幸せについて考えてみるいい機会ではないだろうか・・・。

 放送日時:
 5月10日(日)午前9時25分~9時50分
 5月16日(土)午前1時15分~1時40分(金曜深夜)※両回とも同内容

 ■番組公式サイト:「ドキュメント72時間『海が見える老人ホーム』」
 ■介護付有料老人ホーム『油壺エデンの園』公式ホームページ:油壷エデンの園