初代タイガーマスクの佐山聡氏(65)、格闘家・武尊選手(31)が24日、都内で『7代目タイガーマスクプロジェクト記者発表会』に登場。司会は矢野武が務めた。
1981年に佐山氏が覆面レスラーとしてリングにあがって以降、多くのファンに親しまれたタイガーマスク。その7代目を武尊選手が継承することが決まり、養護施設への支援を中心とした『7代目タイガーマスクプロジェクト』を発足させることとなった。佐山氏は古くから、養護施設の子どもたちへのランドセル寄付などを活動してきており、この活動の輪を広げたいという思いから、タイガーマスクを継承してほしいという思いを持っており、寄付活動や支援活動を行っている武尊選手に声をかけ、それを受諾したことから、今回のお披露目とあいなった。
まずは、矢野から2人が、2022年のある格闘技大会で出逢ったというきっかけを。その後、食事会で同席し、その席で、武尊選手の両親がプロレスの熱狂的なファンで、武尊選手も影響を受けプロレスファンと知り話が始まったそうだ。
佐山氏は武尊選手を見たときに「なんて爽やかで、なんて人間性に優れた選手なんだろう、礼儀正しい選手なんだろうと。ご両親に会いたいという気持ちになり、きょうお母さんにあわせて頂きました。ありがとうございました」という印象を抱いたそう。
さらに、佐山氏は「格闘技をまとめていくには人間性が必要だと感じています。慈善事業も大変なことです。すでにそれをされていて、タイガーマスクの慈善事業を継承してくれないかなということです。慈善事業は、厳しい練習やプレッシャーのなかで行うので、相当な人間性が優れていないとできないことです」と話し、「タイガーマスクの名前が武尊選手に選ばれて、本当に光栄です」と、心境を話した。
一方の武尊選手は「いろんな記者会見をやってきましたが、きょうが1番緊張しています」と、憧れの選手を前に硬くなってしまったとも。「両親の影響でたくさんのプロレスの試合を観させて頂きましたが、そのなかでも初代タイガーマスクの試合が格好良くて、強さに憧れて格闘技を始めました。その強さの憧れを見たのがタイガーマスクだったんです。強さとともに、子どもたちに夢を与えるパワーだったり、子どもたちの慈善活動、タイガーマスクの姿に憧れを持っていたし、強い人は優しいし、夢とか希望を与えるものだと感じていました。プロレスと格闘技、競技は違うかもしれませんが、同じ気持ちで。子どもたちに夢を与えられるようにという気持ちで試合をしています。7代目タイガーマスクを襲名させて頂くことになって、これからさらに、このタイガーマスクという名前を世界にもっと広めて、たくさんの人たちに、子どもたちにパワーを与えられるような選手にと思っております」と、スピーチした。
そして、初代から7代目へマスクを継承。マスクのかぶり心地へ武尊選手は「嬉しい気持ちと身が引き締まります。お母さんにもいい親孝行になったと思います」と、感想を話すとともに自身のラッキーカラーも盛り込んだと告白。佐山氏はサムアップしながら、「マスク姿も最高で、そこにも素質があったんだなって」と、マスクの下には笑みが浮かんだ。
なお、タイガーマスクの継承によって武尊選手がプロレスデビューをするといわけではないことも説明された。慈善活動の部分を担う。そこで、記者からはリング上でタイガーマスクをかぶることは?という問いかけに武尊選手は、「今のところ予定はないですが、それをすることでこのプロジェクトがもっともっと広がるようでしたら考えたいと思います。訪問のときなどで喜んでもらえるならマスクで登場したり、そういう舞台があればいいのかなと思います」と、プランを。
今後の展望としては、「プロジェクトは僕1人だけではできないので、賛同してくれる方がいたら、みんなでプロジェクトを盛り上げて、たくさんの子供たちに、夢とか希望に向かえる環境を作ってあげたいなと思っています」と、気持ちを話していた。