『第23回オリンピック冬季競技大会』日本選手団 結団式・壮行会が24日、都内体育館で行われ、その終了直後に女子スピードスケートの高木美帆選手(23)、女子スキージャンプの高梨沙羅選手(21)と伊藤有希選手(23)、男子スピードスケートの加藤条治選手(32)、カーリングの本橋麻里選手(31)が取材陣向けに囲み会見を開いた。
5人ともに結団式・壮行会に参加してみてエネルギーをもらったと口をそろえつつ、加藤選手は、「目茶苦茶楽しかったです!子どもたちの声もそうですし、AIさんの歌、受け取れないほどのエネルギーをもらったと思います」と、しみじみ。
壮行会では高梨選手が涙を見せる瞬間もあったことへ、「我慢できずに泣いてしまいました。本当にこんなにたくさんの年代の違う子どもたちの映像を観て、自分がここまで来れたのも1人の頑張りだけではなくて、たくさんの人に支えられてここにいるんだなって。そういう人たちに何で恩返しできるのかなって考えたときに、最高のパフォーマンスをして楽しんでもらえることと思ったので」と、決意を新たにしていたそうで、「最後は自分を信じられるように、自分をそこまで仕上げていきたいです」と、背中を押すものになったそう。
結団式の際には、旗手となったジャンプ男子の葛西紀明選手が大会出場のため欠席となり、代行として旗手を務めた。その際に、高梨選手はご臨席された秋篠宮同妃両殿下からお声をかけられ、そのときのことを問われると、「『何人で出発されるんですか』というお話と、『プレッシャーも多いと思いますけど頑張ってください』と、おことばを頂きました。感動しましたし、日本代表として自分のやるべきことをやらないといけないなと思いました。気が引き締まりました」と、心情とともに振り返っていた。
その裏では選手同士の交流も。本橋選手は、「チームメートが高梨選手に写真を求めに行ってて。いろんな選手と自主的にコミュニケーションを取る姿を見ていいぞいいぞと思ってました」と、裏話も披露されるものとなった。
オリンピックへ日本から持参したいものへ話が向くと、加藤選手は「普段持ち歩かないですけど、家族の写真を持っていこうと思います。あまり普段持ち歩かないですけど、プリントアウトして合宿所に張ったりしています」と、やはり五輪の現場は違うという雰囲気も漂わせたり、本橋選手は「チームが1番欲するお米!日本米を持っていきます」とのことだった。
ほかにも、本橋選手と加藤選手へは、五輪初参加のときと、今回の気持ちの違いについても質問が。本橋選手は「2006年のトリノが19歳で先輩たちにただついていくだけのオリンピックだったので、無力だなという気持ちで帰国したのを今でも覚えています。今回3回目参加させて頂くことができて、チームの1つの力となりたいという気持ちだけですね。あとは本当にチームメンバーを信じて、最終日の決勝まで残れるように頑張りたいと思います!」と、意気込み。
加藤選手も「僕はトリノオリンピックのころは、かなり若手として臨んでいて、勢いに乗ってがむしゃらに行っただけのオリンピックでした。結果はあまり出なかったので、その後の、バンクーバー、ソチの結果に対してすごくシビアになっていたと思います。今回、1番ベテランなので、日本選手団の支えになれるような存在になりたいと思います」と、ベテランとしての役割を感じているそうで「後はもう結果をしっかり出して、日本選手団を引っ張っていければいいなと思っています」と、力強く宣言していた。