平昌オリンピックは10日、スキージャンプ 男子ノーマルヒル個人・決勝が行われ、8度目のオリンピック出場となる“レジェンド”葛西紀明選手(45=土屋ホーム)、小林潤志郎選手(26=雪印メグミルク)、小林陵侑選手(21=土屋ホーム)の兄弟、伊東大貴選手(32=雪印メグミルク)が、出場した。
小林潤志郎選手が、K点を下回る93.0mの31位で、2本目飛べず。
戦前から、「風の強いジャンプ台」と言われていた本領が発揮された決勝となった。向かい風、追い風、いずれも強風で、飛距離に差が出すぎるため、著しく平等性に欠けるということから、何度も競技が「待ち」状態となり、最長で10分以上強風が吹くジャンプ台の上で待たされる選手が出るほど。
通常、W杯では2時間ぐらいで終わるように運営されているそうだが、9時30分ころにスタートして、競技が終わったのが深夜0時22分という時間。1回目で50人が飛び、1本目のジャンプで30位以内に入った選手が2本目のジャンプに進めるため、合計80人が飛んで、60分遅れたということは、約40秒間隔で飛んだ計算になる。
そのあおりをもろにくったのが43番目に登場した小林潤志郎選手だった。長い風待ち後、小林選手の前に飛んだダヴィド・クバッキ選手(ポーランド)も飛び終えた後、手のひらを上にし、肩をすくめる「なぜ?」のポーズをしていたが、小林選手も全く同じポーズを。
ダヴィド・クバッキ選手(ポーランド)は88.0mの得点92.0で35位で、小林潤志郎選手も93.0m 得点98.8 31位で2本め進出を逃した。
飛ぶ順番はW杯のランキングが基準となっており、飛ぶ順番が遅いほど実力者ということになる。小林選手はW杯で8位なので、最後から8番目に飛んでいた。当然、その前の選手となれば、それなりの安定した実力の持ち主となる。その2人だけが、飛び終わった後に同じようなポーズをした。
小林潤志郎選手は、「(1回目を振り返っていかがですか?)運も味方にできず、距離出せなかったので、ちょっと納得いかない試合でした。
(最後、なぜだろうというジェスチャーに見えたのですが、どういうお気持ちだったのですか?)上の風がバックだったんで、叩き落される感じで、最後に風もらったんで、距離伸ばせなかったですね。
(まだ、戦いは続きます)この悔しさをバネにしっかりラージヒルでは悔いのないジャンプをしたいと思います」