【平昌五輪】女子マススタート高木菜那選手が金メダル!「佐藤の分まで金メダルを獲りに行くぞという気持ちでやった」

【平昌五輪】女子マススタート高木菜那選手が金メダル!「佐藤の分まで金メダルを獲りに行くぞという気持ちでやった」1

 平昌オリンピックは24日、スピードスケート 女子マススタートの準決勝と決勝が行われた。日本からは、金メダルを獲得したパシュートメンバーから高木菜那選手(25=日本電産サンキョー)と佐藤綾乃(21=高崎健康福祉大)選手が出場。

 高木選手が金メダルを獲得した。1大会で金メダルを2個獲得したのは日本の女子選手として史上初。佐藤選手は転倒に巻き込まれ、準決勝敗退となった。

 平昌五輪から新種目となったスピードスケート マススタートは、複数の選手が一斉にスタートし、400mトラックを16周する。4周通過ごとに上位3人に中間ポイント(1位5点、2位3点、3位1点)が与えられ、ゴール順による最終ポイント(1位60点、2位40点、3位20点)と合算して順位が決まる。12人一組で滑り、2組の上位8人ずつが決勝進出となる。

 12周目まで1位でも15点しか入らず、16周目で2位でも55点しかならず、12周目まで4位でも最後にトップでコールすれば60点なので1位ということになる。中間点はなんで必要かというと、テレビの解説では、4位~8位までの入賞点として重要になってくるということらしい。

 それを踏まえると、準決勝では、決勝進出に必要な最低点さえ確保しておけば、あとは体力温存で流せばいいということで、それを実践したのが、金メダルの高木選手。

 1周目をトップで通過し5点確保。あとは、中段から広報に付け、体力温存を図りながら、順位だけ気にする滑り。結果は5ポイントで、決勝戦へ。

 一方、菊池選手は、4周目は6位だったが、8周目通過手前で2位につけるも、先頭を滑っていた選手が転倒し、それに巻き込まれる形で、コースアウト。すぐに立ち上がることができずに周回遅れとなり、リタイア。もらい事故なだけに悔しい結果となった。

 決勝戦、高木選手は、準決勝とは逆に滑り出しは後方に位置し、徐々に中盤ぐらいまでポジションを上げていく。前の選手をうまく風よけに使いながら、体力を温存しつつ、オランダの選手をマーク。一方、韓国の選手は高木選手を密着マーク。

 8周目あたりで、集団が2つにわかれる。高木選手は、トップ集団の後方に位置する。ラスト2周となった14周目で3番手に付ける。ラスト1周になり、トップはオランダのイレーネ・シャウテン選手。2番手に高木選手。そのすぐ後ろに韓国のキム・ボルム選手。

 最終コーナーのところで、トップのシャウテン選手が大きく外側にふくらむ。そこをすかさず、高木選手がインからスパートをかけて直線へ。そのまま滑り抜けて1位。金メダルを獲得した。

 高木選手は、「(おめでとうございます)ありがとうございます。
 (マススタートの初代女王です。いまの気持ち聞かせてください)この種目が始まってから、銀メダルだったり、銅メダルだったり、表情台に登ったことはあったんですけど、一番高いところに今まで登ったことがなかったので、この最高の舞台で初めて一番高いところに立てて本当にうれしいです。
 (今日の決勝では、オランダのイレーネ・シャウテン選手のずっと後ろについて、最後に仕掛けていきましたが、どんなことを考えていたんですか?)オランダ勢が2人いたので、たぶん作戦的に、オランダ2人で最後仕掛けてくるかなぁと思っていたので、イレーネ(・シャウテン)選手の後ろについて、狙えるところで狙っていこうと考えてました。
 (高木選手にとって、今回2つ目の金メダルです。一つ目は団体パシュート。そして、もうひとつめは今日、決勝を1人で戦ったマススタート。意味合いも違うんじゃないでしょうか?)砲塔は、一回目で佐藤が転んでしまったので、2人でワンツーフィニッシュを狙っていたんですけど、佐藤の分まで金メダルを獲りに行くぞという気持ちでやって、パシュートでもメダルが獲れたので、その分落ち着いてマススタートに挑めたなと思います。
 (あらためて、今回、最高の結果で締め括りましたが、どんな大会になりましたか?)一番最初のレースは本当に悔いの残るレースをしてしまって申し訳なかったんですけど、残り2本のレースで自分の最高の滑りができて、最高のオリンピックにできたので、本当によかったなぁと思います」

 菊池選手は、「(転倒して、コースアウトしたときの)腕の痛みはいま痛くて。腕の痛みよりもメダルを逃してしまったのが悔しくて、転んだときも、後ろについてて、これイケるなと感じていたので、まさかああいうふうに転倒してしまうことになるとは思ってもいなかったので、悔しいです」


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