“ユヅ”の愛称でも親しまれているフィギュアスケート・羽生結弦選手(23、ANA)が27日、東京・六本木のミッドタウン内キャノピースクエアで第23回オリンピック冬季競技大会 日本代表選手団 帰国報告会に登場した。
羽生選手は16、17日の男子フィギュアスケートに登場し見事、金メダルを獲得。オリンピックでは66年ぶりとなる連覇の偉業を成し遂げた。
会場には、羽生選手を観るために訪れたのか、くまのプーさん人形も持った観客もちらほら見かけるなかでのものに。
司会の松岡修造が「ケガで出られないかもしれなかった……」と言いながら銀メダルを獲得した宇野昌磨選手(20、トヨタ自動車)に話を振り、これには宇野選手もビックリといった表情を浮かべる様子も。
そしてフィギュアスケート選手コーナーの最後に満を持して羽生選手のインタビューへ。羽生選手は壇上でも時折手を振っていたが「こうやって……なんか……フラッシュもすごいですし、外でインタビューされるのはなかなかないですし。すごく嬉しいですね。リンクと違って、みなさんの顔も見えて嬉しいです」と、観客を身近に感じられることにニッコリ。
競技中の心境へ「苦しかったというより、自分のやってきたことを信じて、やってることを信じてでしたので、苦しさとか不安とかワクワクとか、そういうのはなしにひたすら集中できていたかなと思っています」とも。もちろん声援も「力になりました。そしてここから頑張るんだという気持ちにもなりました」と、支えになったようだった。
本大会には「右足関節外側靱帯(じんたい)損傷」もありコンディションも悪い中だったが、靭帯以外でも「いろんなところを痛めすぎてどこだかわからないんです。休みたいなという気持ちもありますけど、リハビリもすごく大変だと思いますのでそれも頑張ります」と、現状を口にした。
松岡から自身にとっての今回の五輪の意義を問われ、「スケート人生だけじゃなくて、いままでだけじゃなくて、これからの人生をすべて懸けた結果がこの金メダルだと思うので、こうやって自分がかけた分、みなさんに喜んでもらえてすごく嬉しいですし、それが自分の喜びにもなっていますので本当にありがとうという言葉が1番伝えたい言葉です」と、ひたすら感謝。さらに、「将来自分がいろんな仕事に就いたときでも、2連覇という肩書きはすごく大きなものになるし説得力になると思うので、これを誇りに生きていきたいと思います」と、コメントを寄せていた。
終盤には松岡から「羽生さんにとって五輪とは?」と尋ねると「ん~……人生そのものでした。すべてを懸けました。脚がどうであれ、すべてを懸けないと勝ちきれないと分かってたし、それを勝ち取ったのも自分の人生だと思うし、僕は人生のすべてがそこにかかったなって思います。金メダルありがとうございました」と、自身のことを話しつつ「これからもフィギュアスケートだけでなくいろんな方が気持ちを込めて競技すると思います。応援してください」と、爽やかに呼びかけていた。