2024年夏「そうだ 京都、行こう。」~京都がくれる癒し~が夏期間に京都で展開中だ。
今夏は“京都がくれる癒し”をテーマに展開。1200年以上の歴史がある古都・京都にて、新緑・音色・静寂・街歩き・美味の5つの視線からの癒やしスポットなどを紹介している。
そのプレスツアーが6月上旬に開催され歴史と緑が楽しめる京都市の南西にある東福寺を訪れた。
仁王門側から歩いて東福寺に至るまでに、晴れた日にはアオモミジが木陰を作っていて風情が漂う。途中、洗玉澗(ぎょくせんかん)といわれる川に木造の臥雲橋(がうんばし)がかかっている。ここから緑と境内にある通天橋を望め、思わず足を止めてしばし景色を眺めたくなるような佇まい。
臥雲橋の先には、鎌倉時代に創建された東福寺がある。その入口となる日下門(にっかもん)と呼ばれており、本瓦葺きの“どっしりとした”という形容がぴったりの門構え。京都府の有形文化財に指定されている。
東福寺は、日本の中世(11世紀後半から16世紀)の禅宗建築なことが特徴。1日5組限定(1組5人以上、少人数の場合は2組同時に案内する場合あり)『東福寺の至宝巡り』のコースにも入っている、重要文化財で普段は一般非公開の光明宝殿(こうみょうほうでん)、一般非公開の本堂、通天橋(つうてんきょう・写真で紹介)を見学した。(『東福寺の至宝巡り』では光明宝殿、本堂、禅堂、方丈、通天橋をめぐり特別未公開の御朱印の授与もある)
光明宝殿内は高く作られており、まず目に飛び込んでくるであろう阿弥陀如来坐像には思わず息を呑むような大きさ。阿弥陀如来坐像の前に立ち、左右に目を向けると高さ3メートル超の阿吽2対の二天王立像も。室内の温度は適切に管理しているそうで、夏は涼しく、冬は暖かく感じるように調整しているそうだ。
続けて本堂へ。本尊の釈迦如来立像、脇侍の摩訶迦葉尊者・阿南尊者立像、四天王像が安置されている。その大きさと距離感で禅宗の世界観のスケールを感じる。さらに天井部分には日本画家・堂本印象がわずか17日で描きあげたという蒼龍図、本堂内にはもとは釈迦如来坐像の手で約2メートルある巨大な大仏の左手も安置されている。
また、時期を限定して特別公開される国宝の三門楼上にも伺った。高さは22メートルあるという三門の楼上へは、急勾配の階段を上がる。このため、動きやすい服装がベターかもしれない。
楼上からは京都市内が一望できる絶好のロケーション。その楼上の一室に宝冠釈迦如来坐像、十六羅漢像らが保管されている。当時の色合いや細かい部分まで作り込まれた像はいつまででも見ていられそうな偉容をたたえている。
■東福寺
●所在地:京都市東山区本町15丁目778
●拝観時間
4月~10月末まで:9:00~16:00
11月~12月 第1日曜日まで:8:30~16:00
12月 第1月曜日~3月末:9:00~15:30
●拝観料金
◯東福寺本坊庭園(方丈)
大人:500円(お一人様)
小人:300円(お一人様)
◯通天橋・開山堂
大人:600円(お一人様)(秋季拝観料:11月11日~12月3日は大人:1,000円(お一人様))
小人:300円(お一人様)(秋季拝観料:11月11日~12月3日は小人:300円(お一人様))
●東福寺本坊庭園(方丈)・通天橋・開山堂
共通拝観券:大人:1,000円(お一人様)
小人:500円(お一人様)
11月11日~12月10日までは共通拝観券はなし
取材・一部撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ